歯科医院における3Dプリンティングの活用:インプラント治療における包括的ワークフロー

歯科における院内3Dプリンティングの進化と応用

歯科クリニックや技工所では、口腔内スキャナー、CADソフトウェア、3Dプリンター、および義歯やアライナー用レジンの進歩と普及により、院内3Dプリンティングの活用が拡大しています。現在の応用範囲は、3Dモデル、外科用ガイド、顎関節症治療用装置、クラウン、ブリッジ、義歯、アライナー、リテーナー、モックアップ、インプラント支持型暫間補綴物、インプラント上部構造など多岐にわたります。

筆者のクリニックでは5年以上前から院内製作を日常業務に取り入れており、特にインプラント治療のあらゆる側面で3Dプリンティングが重要な役割を果たしています。無歯顎やほぼ無歯顎症例(オールオン4、オールオン5、オールオン6など)では、3Dプリントされた暫間補綴物が咬合、顎位、審美性の評価と調整に非常に有用です。3Dプリンティングは、設計の柔軟性、精度、再現性、そして納期短縮といった利点を提供し、技工コストの削減にも貢献します。

3Dプリンティングの具体的なワークフロー

3Dモデルの製作: 口腔内スキャンデータ(STLファイル)から歯科モデルを製作。矯正治療では、各ステップのモデルを3Dプリントし、熱成形によりアライナーを製作します。

顎関節症治療用装置の製作: ターゲットとなる顎位を決定し、口腔内スキャンデータと矯正分析ソフトウェアを用いて装置を設計、3Dプリントします。これにより、筋のデプログラミングが可能です。

外科用ガイドの製作: 口腔内スキャンデータとCT/CBCTのDICOMデータをインプラント計画ソフトウェアで統合し、外科用ガイドを設計・3Dプリントします。

最終クラウンの製作: 専用CADソフトウェアで設計されたクラウンをクラウンレジンで3Dプリント。レジンの進歩により、高い審美性、耐荷重性、引張強度を持つ材料(例: Tera Harz C & B R-191)が利用可能となり、天然歯の色調や光透過性を再現できるようになりました。

暫間補綴物の製作: デジタルまたは従来の方法でインプラント位置データを取得し、CADソフトウェアで暫間補綴物を設計・3Dプリントします。迅速な製作時間により、咬合、咬合平面、歯の形態、歯の色調を暫間段階で容易に調整できます。Tera Harz C & B R-191は、機能的負荷下での耐久性と高い審美性を兼ね備え、暫間補綴物にも適しています。

シェイプメモリーアライナーの製作: 顔写真、口腔内スキャンデータ、CT/CBCTデータを矯正分析ソフトウェアで診断し、アライナーを設計・3Dプリントします。従来の熱成形法と比較して、より高いカスタマイズ性を提供します。Tera Harz Clear TA-28は、口腔内温度で形状記憶特性を発揮し、軽度で持続的な力を約2週間供給します。維持力が高く、アタッチメントなしでの使用も可能な場合があります。

結論

3Dプリンティングは、歯科における院内製作への移行の中心的な要素であり、今後も発展し続ける分野です。高精度かつ効率的なワークフローにより、3Dモデル、外科用ガイド、顎関節症治療用装置、クラウン、インプラント支持型暫間補綴物、アライナーなどを製作できます。クリニックにとっての主な利点は、納期短縮と外部技工所への依存度の低減です。

元記事:In-house 3D-printing workflows for implant restorations and Shape Memory Aligners