ファイザー、ノボノルディスクとメッツェラを提訴:肥満治療薬開発企業の買収を巡る法廷闘争
ファイザーは、肥満治療薬開発企業メッツェラの買収を強行し、ノボノルディスクによる対抗買収提案を阻止するため、ノボノルディスクとメッツェラを提訴しました。デラウェア州衡平法裁判所に提出された訴状では、ノボノルディスクによる一方的な買収提案が「契約違反、受託者義務違反、不法行為妨害」に当たると主張されています。
買収提案の状況とファイザーの主張
ファイザーとメッツェラは、昨年9月に最大73億ドルでの買収に合意していました。
これに対し、ノボノルディスクは先週、最大90億ドルの対抗買収案を提示し、この合意を破ろうとしています。
ファイザーは、自社の買収契約が米連邦取引委員会(FTC)の承認を予定より約1週間早く得たことを確認しました。
ファイザーは、ノボノルディスクの提案は高額であっても「優位な提案」とは言えないと主張しています。その理由として、ノボノルディスクがGLP-1作動薬「Wegovy(セマグルチド)」で既に肥満治療薬市場で強い地位を占めているため、金融規制当局による承認に「現実的なリスク」がある点を挙げています。
訴状では、ノボノルディスクの提案は「支配的な市場地位を持つ企業による競争抑制の違法な試みであり、独占禁止法審査を意図的に回避するために設計された前例のない構造を利用している」と述べられています。また、メッツェラの取締役会も以前、ノボノルディスクの同様の提案が「受け入れがたい規制上のリスク」を抱えていると判断していたと付け加えています。
各社の動機とメッツェラの魅力
ファイザーは、自社開発の肥満治療薬が毒性問題などで失敗が続いており、外部からの候補を探していました。
メッツェラは、GLP-1作動薬「MET-097i」とアミリンアナログ「MET-233i」の2つの薬剤を有しており、これらは現在の薬剤よりも投与頻度が少なく、第3相臨床試験の開始を控えているため、ファイザーにとって魅力的な候補です。
ノボノルディスクの対抗買収提案は、過去数年間支配的プレイヤーであった肥満治療分野で、特にイーライリリーなどの競合他社に遅れを取るリスクを認識していることの表れと見られています。
ファイザーは、FTCの承認によりすべての規制当局の承認が得られたとし、11月13日に予定されているメッツェラの株主総会での投票後、速やかに買収を完了する準備が整っていると述べています。現時点で、メッツェラとノボノルディスクはファイザーの法的措置に対し公にはコメントしていません。
元記事:Pfizer sues to block Novo Nordisk's Metsera takeover bid
