FDA、デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬Elevidysの使用を制限
米国食品医薬品局(FDA)は、デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬Elevidys(サレプタ・セラピューティクス製)の使用に新たな制限を設けたことを発表しました。この決定は、同薬との関連が疑われる肝不全により、10代の少年2名が死亡したことを受けてのものです。
新たな使用制限と警告
対象患者の限定: Elevidysの使用は、4歳以上の歩行可能な少年に限定されます。これまで対象とされていた、通常12歳頃に歩行能力を失う患者への使用は許可されなくなりました。
「枠囲み警告(boxed warning)」の追加: FDAは、重篤な肝障害、急性肝不全、および死亡のリスクを強調するため、最も厳しい「枠囲み警告」を添付文書に追加しました。
- 肝機能モニタリング: 医師に対しては、治療後少なくとも3ヶ月間、患者の肝機能を監視するよう指示しています。
企業側の対応と背景
サレプタ・セラピューティクスは、規制当局に対し、既に非歩行患者への出荷を停止していると報告しています。同社によると、Elevidysは世界中で1,100人の患者に使用されてきました。今回の添付文書改訂は、「家族や医療専門家が明確な情報に基づいて意思決定を行えるようにする」ためのものです。
過去の論争と追加の懸念
Elevidysの薬物ラベルには以前から肝障害に関する警告はありましたが、肝不全や死亡については言及されていませんでした。また、サレプタの別の筋ジストロフィー治療薬の初期試験において、51歳の男性が肝臓関連で死亡した事例も報告されています。
FDA内では、サレプタの筋ジストロフィー治療薬の承認を巡り、限られた臨床的根拠を理由に科学者からの懸念がある中で承認がなされるなど、長年にわたり論争が続いていました。
元記事:FDA Limits Duchenne Gene Therapy, Elevidys, After Two Teens Die of Liver Failure