欧州脳卒中機構、脳卒中後の視覚・視覚知覚障害管理に関する初の推奨事項を発表
欧州脳卒中機構(ESO)は、脳卒中後の視覚および視覚知覚障害の管理に関する初の推奨事項を発表しました。これには、系統的な早期スクリーニングと、エビデンスに基づいたリハビリテーション戦略の幅広い導入が求められています。
早期スクリーニングの重要性
脳卒中生存者の最大4分の3が視覚障害を経験し、約60%が脳卒中に直接起因するものです。しかし、客観的な障害があるにもかかわらず、約40%の患者は視覚症状を報告しません。専門家は、これらの障害の検出を改善するため、脳卒中後3〜4日以内に、BE FAST、V-FAST、VISAなどの検証済みツールを用いた系統的なスクリーニング、または専門チームによる評価を推奨しています。早期特定は、眼帯、プリズム、視覚探索訓練などの介入をタイムリーに開始し、中心網膜動脈閉塞などの緊急事態を迅速に認識することを可能にします。網膜虚血が疑われる場合、症状発現から4.5時間以内の血栓溶解療法が推奨されます。
リハビリテーションのアプローチ
1. 同名半盲
両眼の対応する半分の視野が欠損する同名半盲の場合、回復的アプローチよりも代償的視覚探索訓練(CST)が推奨されます。CSTは、視覚探索を最適化することで機能的視野を拡大し、生活の質を大幅に改善することが示されています。光学プリズムの使用は、代償的戦略よりも効果が低く、吐き気を引き起こす可能性もあります。
2. 眼球運動リハビリテーション
脳卒中後、約3分の1の患者が視力低下を経験します。早期の適切な光学補正と視覚補助具の使用が推奨されます。眼球運動障害は脳卒中後視覚障害の約40%を占め、眼科または視能訓練士による専門的なケアが必要です。複視の治療には、通常、片眼遮蔽が第一歩であり、ボツリヌス毒素注射も検討されます。
3. 視覚知覚障害
一側性空間無視などの視覚知覚障害に対しては、視覚探索訓練やプリズム適応といった代償的介入が推奨されます。これらの介入が日常生活活動と生活の質を改善する効果はまだ確立されていませんが、有望な結果を示しています。
学際的アプローチと専門家連携
リハビリテーションは、神経内科医、神経心理学者、視能訓練士、作業療法士間の緊密な連携を伴う学際的なものであるべきです。脳卒中後の視覚障害は依然として過小治療されており、専門家間の協調的なケアが不可欠です。神経内科医や眼科医は、脳卒中後の視覚障害を持つ患者を、視能訓練士やロービジョンリハビリテーションを専門とする作業療法士に紹介することが求められています。