NHSにおける子供の抜歯費用が急増、虫歯が主な原因
新たに公開された統計によると、NHSにおける虫歯関連の子供の抜歯費用は、2024/5会計年度に5,120万ポンドに達し、前年度の4,580万ポンドから増加しました。Office for Health Improvement and Disparities (OHID) の発表では、この期間の子供の病院での抜歯総費用は8,770万ポンドであり、その約60%を虫歯関連の抜歯が占めています。
抜歯件数の増加と年齢層別の傾向
0歳から19歳の若者の虫歯関連抜歯件数は11%増加し、約34,000件に上りました。この年齢層の総抜歯件数も14%増加し、56,000件以上となっています。虫歯は子供の抜歯の10件中6件を占め、特に5歳から9歳の年齢層でこの割合が最も高くなっています。抜歯件数は、COVID-19パンデミックによる急減の後、2022年以降着実に増加しています。
地域格差と社会経済的要因
子供の抜歯率は英国全体で大きく異なり、英国平均が子供10万人あたり251件であるのに対し、ヨークシャー・アンド・ハンバーでは504件と2倍以上でした。一方、イーストミッドランズでは73件と最低でした。また、貧困地域に住む子供たちは、最も恵まれない地域の子供たちに比べて3倍以上高い抜歯率を示しています。虫歯は依然として、子供の入院の主要な理由となっています。
専門家の見解と提言
- British Dental Association (BDA) のEddie Crouch氏: 「これらの恐ろしい統計は、過去および現在の政府にとって不名誉の証である」「虫歯が子供の入院理由の1位であることを放置できない」。予防プログラムの実施に加え、歯科医療へのアクセス改善の必要性を強調しました。
- HaleonのJo Cooper氏: 「予防可能な口腔衛生問題が多すぎることを示す懸念すべき兆候」であり、「予防を優先し、早期からの良い口腔衛生習慣を家族が築くためのより強力な行動が必要」と述べました。
- British Society of Paediatric Dentistry (BSPD) のOosh Devalia氏: 今回の統計は「不完全なデータセット」であり、地域ベースのサービス活動が含まれていない可能性があると指摘しました。BSPDは、政策立案者に対し、監視下での歯磨き、水道水フッ素化、歯科チームへの早期アクセスといった、子供の口腔衛生を改善するための優先事項に焦点を当て続けるよう促しています。さらに、16歳未満の砂糖摂取量を削減し、すべての子供が1歳の誕生日までに歯科検診を受けられる「デンタルホーム」を持つことを推進する必要性を強調しました。