ロボット支援前立腺摘除術:切開部位がヘルニアリスクに影響
概要
ロボット支援前立腺摘除術において、切開部位が切開ヘルニアの発生率に影響を与えることが示された。腹筋を側方に切開する方が、へその上を切開するよりもヘルニア発生が少ない。
方法論
2018年から2020年にかけてドイツの医療センターでロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺摘除術を受けた914人の前立腺がん患者(中央値年齢66歳)のデータを分析した。切開部位は以下の2群で比較された。
supraumbilical群:へそのすぐ上を切開(439人)
off-midline群:正中線の側方、腹直筋を通る部位を切開(475人)
主要評価項目は、患者アンケートと記録レビューに基づいた切開ヘルニア修復の必要性であった。
結果
中央値約3年の追跡期間において、supraumbilical群の方がoff-midline群よりも高い割合で切開ヘルニアが発生した(9.5% vs 1.7%; P < .001)。へその上からの検体抽出部位は、off-midline部位と比較して、切開ヘルニア発生のオッズが5.4倍高かった(P < .001)。ヘルニア修復までの中央値期間もsupraumbilical群の方が長かった(10.1ヶ月 vs 0.5ヶ月; P = .026)。
臨床への示唆
研究者らは、ロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺摘除術においても、ヘルニア学会の推奨である「へその上からの検体抽出部位を避けること」の重要性を強調している。
制限事項
supraumbilical群の患者は手術が早期に行われ、追跡期間が長かった。
患者は無作為に割り当てられていない。
- ヘルニアは臨床診察では評価されていない。
出典
本研究は、ドイツのザールラント大学医療センターのJonathan Vollemaere氏らが主導し、BJU International誌に2026年8月5日にオンライン公開された。
元記事:Incision Site May Affect Hernia Risk After Prostate Surgery