地区看護サービス、危機的状況に直面 – 地域ケア移行計画が危ぶまれる
Nuffield Trustの報告書によると、英国の地区看護サービスは深刻な危機に瀕しており、地区看護師の約4人に1人がNHSを離職しています。この状況は、病院から地域社会へのケア移行計画を危険にさらすものと警告されています。
深刻な人員不足と需要の増加
- 2009-2010年から2023-2024年の間に、地区看護師の数は43%減少しました。
- 同期間に、ケアの需要は24%増加し、地区看護の接触回数は3,200万回から2,920万回へと280万回減少しました。
- 2040年までに需要はさらに34%増加すると予測されており、サービスを2009年レベルに戻すには、人口増加を考慮して3億7,600万ポンドの追加投資が必要と試算されています。
人材育成パイプラインの不備と高い離職率
- NHSイングランドは、持続可能な地区看護師の人材育成パイプラインの構築に失敗しています。研修枠は限られ、2023-2024年の利用可能枠の半分以下しか資格取得につながっていません。
- 2024年9月までの1年間で、地区看護師の4人に1人が離職しました。主な原因として、低い給与、限られたキャリアアップの機会、増加する業務量が挙げられています。
- Royal College of Nursingは、これらの状況下で看護専門家が「不可能な業務量に直面し、無給労働が常態化し、多くの者が辞職を選択している」と述べています。
サービスの質の変化と地域格差
- 地域スタッフに占める非看護職の割合が、2009年の18%から2024年には28%に増加しています。
- 地区看護への患者アクセスには大きな地域差があり、人口10万人あたりの地区看護師数は、北西部の13.7人に対し、東部では2.8人、南東部では3.3人、南西部では4.4人と不均衡が顕著です。
政策立案者への投資の呼びかけ
- Nuffield TrustのCEOであるThea Stein氏は、地区看護が政策立案者によって長らく軽視されてきたと指摘しています。
- Royal College of Nursingの事務総長Nicola Ranger教授は、地区看護への投資の失敗がNHS全体の広範な圧力に直接的に貢献していると強調し、地区看護への投資は政府が行う最良の投資の一つであると述べています。
- 地区看護師による対面訪問はNHSにとって約57ポンドであり、A&E受診の半分、緊急入院の約40分の1の費用で済むことから、費用対効果が高いことが示されています。
- 政府が地区看護の問題に対処し、地域ケアの柱である人材計画を策定しない限り、病院から自宅へのケア移行努力は核心的な弱点を抱えることになると警告されています。
元記事:District Nursing’s ‘Leaky Pipeline’ Threatens Community Care
