重度二分脊椎に対する幹細胞併用療法の安全性と実現可能性を示す初のヒト試験
重度二分脊椎(脊髄髄膜瘤)に対する標準的な子宮内修復と胎盤由来幹細胞(PMSCs)の併用療法が、実行可能かつ安全であることが初のヒト試験で示されました。出生時において、細胞関連の有害事象は一切観察されませんでした。
研究概要
対象: 脊髄髄膜瘤と診断された6人の胎児(妊娠19週~26週)。
介入: 標準的な開放胎児手術中に、FDA承認の細胞外マトリックス(ECM)に播種されたPMSCsを露出した胎児の脊髄に直接適用。
主要評価項目: 細胞送達の実現可能性と早期安全性(創傷治癒、感染、CSF漏出、異常組織形成、周産期死亡)。
主要な結果
全ての手術が成功し、幹細胞シートの適用に技術的な合併症はありませんでした。
出生時、全ての乳児の修復部位は無傷であり、脳脊髄液(CSF)漏出、感染、創傷離開、異常組織増殖は見られませんでした。
出生後のMRIでは、全てのケースで後脳ヘルニアの回復が確認されました。
水頭症に対するCSFシャントは不要で、腫瘍や予期せぬ組織増殖も認められませんでした。
この療法は標準的な手術の流れや即時の新生児転帰を妨げず、試験継続のための安全性閾値を満たしました。
今後の展望
本研究は有効性を評価するものではありませんが、安全性と実現可能性が確認されたことで、より大規模なフェーズ1/2a試験に進みます。
研究者らは、この療法が既存の術式を補完し、神経保護効果に加えて神経再生効果をもたらし、運動機能や排便排尿機能といった機能的転帰の改善を目指しています。
- 最終的な目標は、小児が車椅子に依存しない生活を送れるようにし、生涯にわたる障害を軽減することです。