特発性頭蓋内圧亢進症(IIH)患者における遠隔診療と対面診療の一致率:シミュレーション研究

特発性頭蓋内圧亢進症(IIH)患者における遠隔診療の有用性

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特発性頭蓋内圧亢進症(IIH)患者において、模擬遠隔診療による治療推奨は、87%を超える症例で対面診療の決定と密接に一致しました。しかし、網膜神経線維層(RNFL)厚の変化と盲点の拡大は、両受診間の不一致の可能性が高いことと関連していました。

研究方法

本研究は、2018年5月から2022年10月にかけてイスラエルの単一三次医療センターで実施された前向きコホート研究であり、光干渉断層計(OCT)に基づく、非対面式の遠隔診療モデルの実現可能性を評価しました。

  • 対象患者: 定期的に眼科クリニックでフォローアップされていたIIH患者62名(平均年齢29.5歳、女性87%)のデータが分析されました。
  • 比較方法: 身体診察を伴う対面クリニック受診時の治療推奨と、医師が患者を診察することなく、病歴、網膜神経線維層のOCTスキャン、およびHumphrey視野検査結果のみをレビューした模擬遠隔診療からの推奨とを比較しました。
  • 評価の実施: 各模擬診療は、元のクリニック決定を下したのと同じ神経眼科医によってレビューされました。症例認識を防ぐため、少なくとも12ヶ月前の受診データのみが使用されました。
  • 主要評価項目: クリニック受診時の決定と模擬遠隔診療の決定との間の合意度でした。

主な結果

  • 治療推奨の一致率: クリニック受診時と模擬遠隔診療時における治療決定の一致率は87.1%(62例中54例)であり、カッパ値は0.763(P < .001)で、両受診タイプ間に高い合意があることを示しました。
  • 不一致に関連する要因:
  • 現在医学的治療を受けていない患者は、両受診タイプで同じ推奨を受ける可能性が高い傾向がありました(P = .042)。
  • 少なくとも片眼で網膜神経線維層厚に10 µm以上の変化があった場合、受診タイプ間の不一致と関連していました(P = .044)。
  • 視野検査で盲点の拡大が認められると、クリニック受診と遠隔診療の推奨間の不一致の可能性が高まりました(右眼P = .004、左眼P = .048、両眼P = .001)。

臨床的意義

研究者らは、「対面診療により密接に類似することで、仮想/遠隔医療受診は不一致を減らし、臨床決定間の合意率を改善する可能性がある。さらに、神経眼科医の不足を考えると、このアプローチは特に価値があり、必要である」と報告しています。

研究の限界

  • 模擬遠隔医療診療は遠隔レビューを通じて行われたため、医師は患者に直接質問したり、症状の説明を聞いたり、顔の表情や全体的な外見(体重を含む)を観察したりできませんでした。
  • 本研究には、患者一人あたり1回の受診のみが含まれ、長期的な追跡調査はありませんでした。
  • レビューされた受診が研究期間から時間的に離れていたため、臨床医のアプローチが時間とともに変化した可能性があり、これが元の推奨と模擬推奨の間の違いの一部を説明するかもしれません。

元記事:Telemedicine Matches Clinic Visits in IIH Care