AIを活用した画像解析が特発性肺線維症(IPF)治療薬の治験データを強化
Brainomix社が開発したAI搭載画像診断ツール「e-Lung AI」が、Endeavor BioMedicines社によるIPF治療薬候補であるヘッジホッグ経路阻害剤タラデギブ(taladegib、ENV-101)の第2a相試験のデータ強化に活用されました。この研究の事後解析により、タラデギブ治療がIPF患者の肺容積の有意な改善、総疾患範囲(TDE)の減少、および線維化重症度の定量的測定値の減少をもたらすことが示されました。
タラデギブの有効性に関する具体的なデータ
バルセロナで開催された欧州呼吸器学会(ERS)コングレスで発表された新たな結果には、以下の発見が含まれます。
タラデギブ治療を受けた患者では、肺容積が統計的に有意な204 mL増加した一方、プラセボ群では60 mLの減少が見られました。
タラデギブ群では、間質性肺疾患(ILD)の指標であるTDEが平均2.9%減少したのに対し、プラセボ群では1%増加し、これも有意な差でした。
BrainomixのシニアメディカルディレクターであるPeter George氏は、「e-Lungを用いた我々の解析は、タラデギブの有効性とメカニズムに関する重要な洞察を提供することができました」と述べ、定量的CT画像が「より早く、より情報に基づいた開発決定を支援し、有望な治療法が患者に早く届くのを助ける強力なアプローチ」であると付け加えました。
e-Lung AIのIPF分野での実績と今後の展望
e-Lung AIは、IPFの疾患状態を評価する上で以前にもその価値を示しています。
ベーリンガーインゲルハイム社は、IPFおよび進行性肺線維症(PPF)の治療薬として最近承認されたPDE4B阻害剤ジャスカイド(Jascayd、nerandomilast)の第3相DROP-FPF試験でこのAIを使用しています。
アストラゼネカ社も、実験的治療薬トラロキヌマブの第2相試験で患者を層別化するために使用しましたが、この候補薬は後に臨床的有効性の低さから開発が中止されました。
Brainomixは、今回の新たなデータがBrainomixとEndeavor間のさらなる協力関係を促進し、IPFにおけるタラデギブの開発を進める道を開くと述べています。Endeavor社の最高医療責任者であるLisa Lancaster博士は、「Brainomixの事後定量的画像解析の結果は、IPF患者の肺構造の改善、線維化の減少、および肺機能の改善に対するタラデギブの可能性を引き続き支持しています」と述べ、「小規模なコホートで短期間の治療において統計的に有意な変化を検出するこの技術の能力に感銘を受けています」と付け加えました。
元記事:Brainomix AI lends weight to Endeavor Bio's IPF trial data