米国における凍傷患者の緊急治療室(ED)受診と重篤な処置に関する研究
米国救急部門(ED)で治療された凍傷患者の11.3%が、入院、転院、または経過観察を含む重篤なED処置を必要としました。
研究方法
研究者らは、2005年から2024年までのNational Electronic Injury Surveillance System (NEISS) データを用いて回顧的分析を実施しました。推定42,054件の凍傷関連EDケースが特定され、「やけど、特定不能」の診断コードと凍傷関連の記述検索によってケースが特定されました。傷害メカニズムは、環境または非特定冷気、接触冷気、娯楽、職業、社会、旅行関連、アルコール/物質関連に分類されました。主要評価項目は重篤なED処置(入院、転院、経過観察)でした。
主要な知見
凍傷関連ED受診の11.3%が重篤な処置となり、88.7%はEDから退院しました。
凍傷は18~34歳(28.1%)および0~17歳(24.1%)の患者に最も多く見られ、男性患者が61.6%を占めました。
凍傷の発生は若年患者に多いものの、重篤なED処置は年齢とともに増加しました。65歳以上の患者は0~17歳の患者に比べ、重篤な処置のオッズが約8倍(オッズ比[OR], 7.91)高かったです。
男性患者は女性患者に比べ、重篤な処置のオッズが約3倍(P < .001)高く、男性患者の15.3%に対し女性患者の5.1%が重篤な処置を受けました。
社会的曝露は、重篤なED処置のオッズが3倍以上(OR, 3.57)高く、凍傷ケース全体の5.2%に過ぎないにもかかわらず、39.3%と最も高い重篤な転帰率と関連していました。
環境冷気(41.1%)と接触冷気(36.6%)が主要な受傷メカニズムでしたが、接触冷気による傷害は環境曝露と比較して、重篤な処置のオッズが低い(OR, 0.47)と関連していました。
臨床的示唆と予防策
研究者らは、「若年層が傷害の大部分を占める一方で、高齢者や社会的曝露のある個人は重篤な転帰のリスクが最も高い」と述べ、曝露負担と臨床的脆弱性の概念的な区別を支持する結果であると指摘しています。予防努力は、凍傷を引き起こす環境的状況と、集中的なED管理につながる社会的条件の両方に対処すべきであると提言されています。
研究の限界
本研究は、主に消費者製品やレクリエーション関連の傷害を捕捉するように設計されたNEISS監視システムによって制限されており、周囲の環境曝露による凍傷が過小評価されている可能性があります。凍傷の特定には非特異的な診断コードが一部使用されており、誤分類の可能性がありました。重篤なED処置は医療資源利用の代理指標として使用され、凍傷の組織深度や生物学的重症度を直接反映するものではありませんでした。また、NEISSの記述は併存疾患や社会的状況を一貫して捉えておらず、2019年のNEISS記述と変数の変更がメカニズム分類に影響を与えた可能性があります。
元記事:Age, Social Exposure Tied to ED Disposition in Frostbite