救急部門における老年医学専門ナースプラクティショナーによる高齢患者の入院期間短縮効果
2023年に単一施設の救急部門(ED)で実施された遡及的分析によると、高リスクの高齢患者が老年医学に特化したナースプラクティショナー(NP)の診察を受けた場合、入院期間が10.3%短縮されることが明らかになりました。
方法論
研究者らは、Triage Seniors at Riskツールを用いて特定された65歳以上の高リスク患者1293人の医療記録を分析しました。
患者は以下の2グループに分けられました。
老年医学専門NPの診察を受けた患者(n=652、平均年齢84歳)
NPへのコンサルテーションが依頼されたが診察を受けなかった患者(n=641、平均年齢83歳)
主要評価項目は入院期間でした。
結果
NPによるEDでのコンサルテーションは、入院期間の調整前平均値を7.28日から5.86日へ、中央値を4.95日から4.63日へ短縮しました。
混乱評価法スコア、移動性スコア、多剤併用状態、トリアージ緊急度で調整後、NPによるEDでのコンサルテーションは入院期間を10.3%有意に短縮しました(P = .017)。
機能的移動性が高い患者においても、入院期間が5.1%減少しました(P ≤ .05)。
結論と臨床への示唆
この研究は、救急部門で入院した高齢患者が老年医学専門NPのコンサルテーションを受けることで、入院期間が10%以上有意に短縮されることを示唆しています。
限界
本研究は単一施設で行われたため、結果の一般化可能性には限界があります。また、欠損データや未考慮の交絡因子が結果に影響を与えた可能性も指摘されています。