この記事のポイント
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Crystalys Therapeuticsが痛風治療薬ドチヌラドの第3相試験推進のため2億500万ドルを調達した。
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Star Therapeuticsがフォン・ヴィルブランド病治療薬VGA039の第3相試験向けに1億2500万ドルを調達した。
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Sparrow Therapeuticsが2型糖尿病治療薬クロフトリベンの第2b相開発のため9500万ドルを調達した。
Crystalys Therapeutics、2億500万ドルの資金調達と痛風治療薬の進展
Crystalys Therapeuticsは、シリーズAで2億500万ドルを調達し、痛風治療薬ドチヌラド (dotinurad) の第3相試験を進行中。
ドチヌラドは「次世代経口URAT1阻害薬」とされており、アジアでの「広範な臨床データ」に裏付けられている。
富士薬品が発見し、既に日本(ブランド名:Urece)、中国、タイ、フィリピンで承認・販売されている。
過去に米国市場に導入されたURAT1阻害薬(Zurampic、Duzallo)は市場への浸透に失敗し、撤退しているが、Crystalysはドチヌラドが「クラス最高の安全性と有効性」を持つ可能性を強調している。
URAT1阻害薬のパイプラインには、Arthrosi Therapeuticsのpozdeutinurad、Atom Bioscienceのlingdolinuradなどが含まれる。
その他のバイオテック企業の資金調達とパイプライン
Star Therapeutics: シリーズDで1億2500万ドルを調達。凝固障害フォン・ヴィルブランド病 (VWD) 向けの抗Protein S抗体VGA039の第3相試験を推進。VGA039は自己投与可能な皮下注射薬として開発されている。
Sparrow Therapeutics: セカンドラウンドで9500万ドルを調達。治療抵抗性2型糖尿病 (T2D) 患者の血糖コントロール改善を目指す経口HSD-1阻害薬クロフトリベン (clofutriben) の第2b相開発を支援。
Avenzo Therapeutics: シリーズBで6000万ドルを調達。がん治療向け低分子薬(CDK2阻害薬AVZO-021、CDK4阻害薬AVZO-023)および抗体薬物複合体(Nectin4/TROP2標的ADC AVZO-103、EGFR/HER3候補AVZO-1418)のパイプライン開発に充当。
- Aerska: シード資金で1950万ユーロ(2100万ドル) を調達。アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経疾患を標的とした遺伝子サイレンシングRNAi医薬品の開発に注力。血液脳関門を通過する抗体-オリゴヌクレオチド複合体 (AOC) 技術プラットフォームが特徴。