Novo NordiskとHims & HersがGLP-1受容体作動薬の販売で再提携
数ヶ月にわたる法的な対立を経て、Novo Nordiskと遠隔医療企業Hims & Hersは、GLP-1受容体作動薬の販売において再び協力することで合意しました。両社は本日、Hims & HersがNovo Nordiskの注射用および経口セマグルチド製品(それぞれ2型糖尿病治療薬Ozempicおよび肥満治療薬Wegovyとして販売)を、Novo Nordiskの他の遠隔医療パートナーが提供するのと同じ自己負担価格で販売できるようになると発表しました。
過去の対立と新たな合意内容
昨年も同様の提携がありましたが、Novo NordiskがHims & Hersを違法な大量調合(コンパウンディング)と欺瞞的なマーケティングで非難し、提携は決裂していました。
新たな合意の条件に基づき、Hims & Hersはセマグルチドのコンパウンド版の販売を中止します。この行為は、同社とNovo Nordisk間の訴訟を引き起こし、FDAも最近取り締まりを開始していました。今年初めには、Hims & HersがNovo Nordiskの新たに承認されたWegovy経口薬のコンパウンド版を発売すると発表しましたが、製薬会社からの訴訟と、FDAが「大量販売されている」GLP-1受容体作動薬のコンパウンディングを制限すると誓約した後に、撤回していました。
患者アクセス拡大と企業戦略の変化
Novo Nordiskは声明で、今回の和解は「米国の患者にとって有意義な勝利」であり、OzempicとWegovyへのアクセスを拡大すると述べ、両製品が「安全性と有効性が評価されている」ことを強調しました。同社はまた、「Hims & HersがGLP-1ビジネスモデルを、手頃な価格のブランド化されたFDA承認薬へのアクセスを増やすことに焦点を当てるよう移行したことを歓迎する」と表明し、コンパウンド経口セマグルチドの発表後にHims & Hersに対して提起していた訴訟を取り下げることにも合意しました。
Novo Nordiskにとって、Wegovy経口薬の販売増加は、競合他社が出現する前に経口セマグルチドの販売勢いを構築する上で特に価値があると考えられます。米国の肥満治療薬市場における主なライバルであるEli Lillyは、今年第2四半期に経口GLP-1受容体作動薬orforglipronに対するFDAの決定を待っています。
一方、Hims & Hersにとっても、今回の合意は戦略の転換を示唆しています。同社はこれまで、コンパウンド療法を積極的に推進し、製薬業界が肥満治療薬を不当に高値で販売していると非難していました。同社は「戦略的転換」により、今後は「多様なFDA承認GLP-1s」に注力し、コンパウンドセマグルチドは、医師が「臨床的に必要」と判断した場合にのみ患者に提供すると述べています。
米国規制とコンパウンド薬の制限
米国の規制では、コンパウンド業者は、特許期間中の医薬品で供給不足の場合(セマグルチドにはもはや適用されない)、または元の製造業者から入手できないパーソナライズされた製剤を提供するためのニッチな用途においてのみ、医薬品を提供できます。供給不足のルートが閉鎖されたことで、一部のコンパウンド業者は、「マイクロドーズ」や「オーダーメイド」のGLP-1薬を発売することで規制を回避しようとしていました。