FOP新治療薬候補ガレトスマブ、FDAが優先審査を開始
米国において、希少な骨疾患である進行性骨化性線維異形成症(FOP)の患者に対し、Regeneron社のガレトスマブ(garetosmab)が2番目の治療選択肢となる可能性が出てきた。FDAは、同薬の販売申請に対し優先審査を開始し、8月までに承認の可否を決定する予定である。
ガレトスマブの現状と期待
ガレトスマブは抗アクチビンA抗体であり、第3相OPTIMA試験の結果に基づいている。この試験では、FOP患者63名を対象に実施され、新規の異所性骨化(HO)病変の数と体積を大幅に減少させることが示された。具体的には、新規HO病変数が対照群と比較して低用量で94%、高用量で90%削減され、新規HO病変の平均総体積も99%以上の削減を達成した。Regeneronは、承認されれば「FOP成人患者において新規異所性骨病変の数と体積を減少させることが示された最初で唯一の利用可能な治療法」となると期待している。同社は、小児および青年を対象とした第3相OPTIMA 2試験も年内に開始する計画である。
既存治療薬の課題とFOPの背景
現在、FOPに対する唯一のFDA承認薬はIpsen社の経口RARガンマアゴニストSohonos(パロバロテン)であり、2023年に承認されたが、商業的には期待通りの成果を上げていない。Ipsenは、Sohonosの売上低迷を主な要因として約2億5700万ユーロの減損処理を行った。
FOPは、筋肉、腱、靭帯に骨病変(異所性骨化、HO)が形成される生命を脅かす重篤な疾患である。世界で約900人、米国で約400人が診断されており、多くの患者は30歳までに車椅子生活となり、生存期間の中央値は56歳である。Ipsenは別のFOP候補薬fidrisertibの開発も行っていたが、第3相試験で主要評価項目を達成できず、開発中止となった。
元記事:FDA starts review of Regeneron's drug for rare disease FOP