Fulcrum Therapeutics、Slate Medicinesと逆合併し片頭痛治療薬開発に注力
血液疾患専門のFulcrum Therapeuticsは、片頭痛の次世代治療薬開発に特化する未公開バイオテック企業Slate Medicinesと実質的な逆合併に合意した。
新会社の概要と事業焦点
- 合併後の会社はSlate Medicinesの名称で運営され、ティッカーシンボルはSLTEとなる予定。
- Slate Medicines CEOのGreg Oakesが新会社のリーダーを務める。
- 主にSlateの片頭痛パイプライン、特に主要候補薬SLTE-1009の推進に注力する。
資金調達と株主構成
- 合併完了時、Fulcrumの株主は新会社の5%、Slateの株主は約56%を所有する。
- Frazier Life Sciencesが主導するヘルスケア投資家シンジケートから2億4500万ドルを調達し、残りの39%を所有する。
- この資金調達により、新会社は2029年までの資金繰りを確保できる見込み。
- 投資家にはForbion, RA Capital Management, DeepTrack Capital, Foresight Capital, OrbiMed, RTW Investments, Mingxin Capitalなどが名を連ねる。
Fulcrumの合併に至る背景
- 2015年に希少遺伝性疾患に焦点を当てて設立されたFulcrumは、2019年に7200万ドルのIPOで上場。
- しかし、2023年6月に鎌状赤血球症治療薬pociredirプログラムの中止を発表。これは、類似薬の安全性懸念からFDA承認の見込みが薄くなったためである。
- 結果として、Fulcrumは3億ドルの手元資金を持つものの、主要な資産がない公開企業となっていた。
- Fulcrumの社長兼CEOであるAlex C. Sapir氏は、今回の合併が株主価値を最大化する「高い潜在的価値創造の機会」であると説明した。
Slate Medicinesの主要候補薬SLTE-1009
- Slate Medicinesは、2月に1億3000万ドルのシリーズAラウンドで本格始動。
- 片頭痛治療薬として、下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド(PACAP)を標的とするモノクローナル抗体SLTE-1009を開発中。
- SLTE-1009はDartsBio Pharmaceuticalsからライセンス供与され、現在第1相試験段階にある。
- Greg Oakes氏は、合併により「世界クラスの片頭痛に特化したバイオテック企業を構築し、次世代治療薬のパイプラインを進める」とコメントした。