Mirum Pharmaのbrelovitug、慢性HDV感染症治療薬として有望な第3相結果を発表
Gilead SciencesのHepcludexが慢性C型肝炎ウイルス(HDV)感染症治療薬としてFDA初の承認を受けたばかりですが、Mirum Pharmaのbrelovitugが潜在的な競合薬として注目を集めています。
AZURE-1試験のトップライン結果
Mirum Pharmaは、慢性HDVに対する第3相AZURE-1試験のトップライン結果を発表しました。
- brelovitugは主要評価項目を達成し、24週時点でウイルス量が検出限界以下になり、肝臓損傷のバイオマーカーであるALTレベルが正常化しました。
- 第2b相試験の48週データでは、ウイルス抑制と肝臓損傷改善の効果が長期にわたって維持されることが示唆されました。
- 48週間brelovitugで治療された患者では、100%のウイルス学的奏効が確認されました。
- brelovitugは、週1回または月1回の皮下注射として投与されました。
HDV感染症の背景とbrelovitugの作用機序
HDVはB型肝炎ウイルス(HBV)との共感染でのみ存在し、世界で慢性HBV感染者約2億5400万人のうち約5%(約1300万人)が罹患しています。HBVとHDVの共感染は、疾患進行、肝疾患関連死、肝がんのリスクを高める深刻な状態です。
brelovitugは、HBVとHDVの両方のB型肝炎表面抗原(HBsAg)に結合する抗体であり、両ウイルスを中和・除去するように設計されています。これは、ウイルス侵入阻害剤であるHepcludex(bulevirtide)とは異なる作用機序を持ちます。
今後の展望と市場規模
今回の良好なデータを受け、MirumはbrelovitugのFDA申請を2027年前半に、承認と発売を同年後半に目指しています。
Mirumの推定によると、米国では約1万5000人のHBV/HDV共感染患者が診断・治療を受けており、米国と欧州を合わせた潜在的な適格患者数は23万人に上る可能性があります。欧州向けのAZURE-2およびAZURE-3試験のトップラインデータは2027年後半に発表される予定です。
このポジティブなニュースは、Mirumが最近、稀少骨疾患である進行性骨化性線維異形成症(FOP)に対するALK2阻害剤Atebrioz(zilurgisertib)のFDA承認を受けたことに続くものです。