1日の歩数とパーキンソン病リスクの関連性:早期兆候の可能性
研究の概要と方法論
本研究は、加速度計で測定された1日の歩数とパーキンソン病(PD)新規発症リスクとの関連性を評価する観察研究です。英国バイオバンクの94,696人の参加者(平均年齢62.3歳、女性56.4%)のデータが分析対象となりました。参加者は2013年から2015年の間に最大7日間リスト型加速度計を装着し、中央値7.9年の追跡期間中に407例のPD新規発症が確認されました。
主要な研究結果
多変量調整後、以下の知見が得られました。
- 1日12,369歩以上歩く参加者は、1日6,276歩未満の参加者と比較してPDリスクが59%低いことが示されました(ハザード比[HR], 0.41; 95% CI, 0.31-0.54)。
- 1日あたり1000歩増えるごとに、PDリスクは8%低下しました(HR, 0.92; 95% CI, 0.89-0.94)。
- この関連性は、追跡開始から最初の2年間で最も強く(HR, 0.83; 95% CI, 0.70-0.90)、この期間に55例のPDが発症しました。
- しかし、追跡期間が6年を超えると、この関連性は統計的に有意ではなくなりました。
結論と臨床的示唆
研究結果は、1日の歩数が少ないことがPDのリスク因子ではなく、むしろPDの早期兆候である可能性を示唆しています。著者らは、「この研究は、低い身体活動をパーキンソン病のマーカーとして継続的に位置づけることを支持しており、パーキンソン病につながるリスク因子としてではない」と述べています。
研究の限界
本研究は観察研究であるため、未測定の交絡因子の影響を完全に排除することはできません。また、英国バイオバンクの健康データはPDの重症度やサブタイプに関する情報が限られており、追跡期間中の新規発症例数も比較的少数でした。
元記事:Step Counts May Signal Early Signs of Parkinson's Disease