米国成人における認知機能障害の急増、特に40歳未満で顕著
過去10年間で、米国成人において集中力、記憶力、意思決定に関する問題を報告する人が増加しており、これは「米国成人から報告される主要な健康問題」として浮上しています。特に40歳未満の若年層では認知機能障害の割合がほぼ倍増したことが、Yale School of Medicineの研究者らによる研究で明らかになりました。この研究は2023年9月24日にNeurology誌にオンライン公開されました。
研究方法と結果
研究者らは、2013年から2023年までのBehavioral Risk Factor Surveillance Systemからの4,507,061件の調査回答を後方視的に分析し、自己申告による認知機能障害を主要な評価項目としました。
- 全体の増加: 自己申告による認知機能障害の年齢調整有病率は、2013年の5.3%から2023年には7.4%に増加しました。この増加は2016年以降、統計的に有意となりました。
- 年齢層別の変化:
- 18-39歳では、2013年の5.1%から2023年には9.7%へと大幅に増加しました。
- 40-54歳および55-69歳でも増加が見られましたが、70歳以上では減少しました。
- 関連要因: 認知機能障害の報告増加と関連する他の要因として、以下の点が挙げられました。
- 低所得者層(年収35,000ドル未満):2013年の8.8%から2023年には12.6%へ増加。
- 高校教育未満の層:11.1%から14.3%へ増加。
- ほとんどの人種・民族グループ(アメリカンインディアン、アラスカ先住民、ヒスパニック、黒人、白人、アジア系)で増加。
- 一方、年収75,000ドル以上の層や大学卒業者では、増加幅が小さかった。
考察と今後の課題
研究の筆頭著者であるAdam de Havenon医師は、「これらの発見は、すでに構造的な不利益に直面している人々において、記憶と思考の問題が最も急増していることを示唆している」と述べ、根本的な社会的・経済的要因の理解と対処の必要性を強調しました。
若年成人で認知機能障害の報告率が高い理由については、さらなる研究が必要であるとしています。これは脳の健康における実際の変化、問題に対する意識の向上や報告意欲、あるいはその他の健康・社会的な要因を反映している可能性がありますが、「原因に関わらず、この増加は現実のものであり、特に40歳未満の人々で顕著である」と結論付けています。
元記事:Sharp Rise in Cognitive Disability in Adults Younger Than 40