FDA、CAR-T療法承認に「無作為化比較対照試験(RCTs)」を新たな標準として義務化へ
米国食品医薬品局(FDA)は、CAR-T療法の開発者に対し、製品を市場に投入する際の承認基準を厳格化する方針を示しました。これまでは単群試験(single-arm trials)に基づくCAR-Tの開発が可能でしたが、今後は完全な無作為化比較対照試験(RCTs)を規制当局への申請に求められる新たな標準とする見込みです。
承認要件の変更点とエンドポイント
FDAは、CAR-T療法が多数市場に出回っている現状を踏まえ、対照群を含むRCTsに加え、「生存または許容可能なイベント発生までの時間(survival or acceptable time-to-event endpoint)」をエンドポイントとして要求する意向です。対照群の選択においては、利用可能な標準治療(承認済みのCAR-T細胞療法を含む)、倫理的考慮、そして最も重要な点として、治験製品によって引き起こされた結果を、疾患の自然経過、患者や臨床医の期待、他の治療法など、他の要因によって引き起こされた結果と確実に区別する能力を考慮に入れる必要があります。
安全性モニタリングの緩和と有効性基準の引き上げ
この動きは、FDAが以前、CD19およびBCMAを標的とする既承認のCAR-T療法に必要とされていたリスク評価・緩和戦略(REMS)を撤廃し、安全性モニタリングの要件を緩和した(これによりアクセスが向上するとされた)後に発表されました。しかし、新たなCAR-Tの有効性を示すための閾値は引き上げられることになります。
例外規定と迅速承認
米国医師会雑誌(JAMA)に掲載された論文によると、希少がん、および複数の先行治療後に疾患が再発した患者においては、引き続き単群試験が許容される可能性があります。また、奏効率データは迅速承認(accelerated approval)のエンドポイントとして引き続き適切ですが、完全なライセンスへの移行には、RCTで生成された全生存期間(overall survival)のような、より強力なエンドポイントが必要となります。
FDAの全体的な姿勢
規制当局のCAR-Tに対する見解は進化していますが、承認には高いエビデンス基準が引き続き求められると著者らは述べています。同時に、これらの製品の開発を進めるために「必要に応じて規制の柔軟性」も保持するとしています。この方針転換は、FDAが米国における医薬品開発に関する規制を継続的に見直している一環として行われています。
元記事:FDA set to raise bar for clinical trials of CAR-T therapies