FDA長官Marty Makary氏が辞任、後任にKyle Diamantas氏が代理長官に就任
複数のメディア報道によると、FDA長官のMarty Makary氏は解任されるのではなく、自主的に辞任した。後任には、現在FDAの食品規制責任者を務めるKyle Diamantas氏が代理長官として就任する。
辞任の背景:Robert F. Kennedy Jr保健長官との対立が主要因か
当初、Makary氏の辞任は、フレーバー付きVAPEに関するトランプ大統領との対立が原因ではないかと推測されていた。しかし、HHS(保健社会福祉省)からの命令であったとの報道を受け、Robert F. Kennedy Jr保健長官との長年にわたる緊張関係が主な理由である可能性が高いと見られている。昨年秋には、Politico紙が、Makary氏とKennedy長官がFDAのワクチン政策や一部の人事問題で対立していたと報じていた。
Makary氏の業績と困難な立場
Johns Hopkins大学の外科医であり、COVID政策に関して論争的な見解を持つMakary氏は、昨年秋に56対44の票(民主党員3名を含む)で承認された際、トランプ政権の任命者としては比較的物議を醸さない人物と見なされていた。
彼は、トランプ大統領の「薬価引き下げと実験的治療へのアクセス増加」というアジェンダと、Kennedy長官の「ワクチン政策の見直しと食品への監視強化」という二つの異なるアジェンダを遂行するという困難な立場にあった。
Makary氏自身の在任期間は、進歩と効率性を追求するものであった。彼の主な業績には以下のものがある。
- 論争を呼んだ「長官国家優先バウチャー」の導入:これにより、一部の注目度の高い医薬品の承認時間が劇的に短縮された。
- ELSA AIツールの迅速な展開:科学的レビューの迅速化に貢献した。
- リアルタイム臨床試験報告のパイロットプログラムの開始。
- 医薬品広告に対する取り締まりの着手(ただし、その影響は限定的)。
Makary氏は昨年、「新しいことに挑戦する必要がある」「国際的な競争が激化しており、承認にかかる10年という深く根付いた常識に挑戦し続ける」と述べていた。
新代理長官Diamantas氏の経歴とFDAの現状
新代理長官のDiamantas氏は、現FDAの食品規制責任者だが、医薬品や医療機器に関する具体的な経験は不明である。彼はドナルド・トランプ・ジュニアの友人でもある。
FDAの伝統的なナンバー2である首席副長官のポストは、4月16日にDr Sara Brenner氏がHHSの上級顧問に異動して以来空席となっており、代理長官の明確な候補者がいない状況も今回の人事に影響したと見られる。