Rocheの経口SERD「giredestrant」、乳がん二次治療で承認申請へ
Rocheは、経口選択的エストロゲン受容体分解薬(SERD)であるgiredestrantを、患者のESR1変異ステータスに関わらず、乳がんの二次治療薬として使用する意向を表明しました。
evERA試験の主要結果
- CDK4/6阻害剤およびホルモン療法後に治療されたHR陽性HER2陰性進行乳がん患者を対象としたevERA試験のトップライン結果が発表されました。
- giredestrantとeverolimusの併用療法が、標準治療とeverolimusの併用療法と比較して、無増悪生存期間(PFS)を改善しました。
- 全体生存期間(OS)についても「明確な良い傾向」が示されました。
- この結果に基づき、Rocheはこの設定での薬剤承認を申請する予定です。
薬剤の有効性と独自性
- evERA試験の結果は、ESR1変異患者集団と全患者(allcomers)の両方で薬剤の有効性を示しました。
- Rocheによると、これは全経口SERD含有療法として、標準治療の併用療法を上回った初の第3相試験となります。
- 現在の二次治療オプションには、注射用SERDのフルベストラントや、アロマターゼ阻害剤(レトロゾール、アナストロゾール、エキセメスタン)が含まれます。
承認に向けた課題と背景
- 試験の患者集団はESR1変異患者が豊富であったため、全体的な意図治療(intent-to-treat)結果が、全患者への適用(all-comer label)を支持するかは現時点では不明です。
- この結果は、2022年に第2相acelERA試験で失敗したgiredestrantにとって巻き返しを意味します。
- 他の経口SERDの状況として、Sanofiのamcenestrantは開発中止となり、ArvinasとPfizerのvepdegestrantも失望的な臨床結果を受けて開発元を探しています。
- MenariniのOrserdu (elacestrant)はすでにESR1変異患者のみに承認されており、vepdegestrantもFDA審査中です。
- AstraZenecaのcamizestrantは、SERENA-6試験で有望な一次治療データが報告されています。
今後の展望
- Rocheは、persevERA試験の結果に基づき、giredestrantのHR陽性HER2陰性乳がんに対する一次治療としての全患者適応、およびlidERA試験での術後補助療法としての使用も目指しており、両試験は来年結果が出る予定です。
- AstraZenecaとMenariniも、それぞれのSERDで補助療法を検討しています。
- Rocheは、「evERA試験のデータを保健当局に提出し、この潜在的な治療選択肢をできるだけ早く患者に提供することを目指す」と述べています。
元記事:Roche's oral SERD comes good in 2nd-line breast cancer trial