欧州委員会、サンノフィのインフルエンザワクチン販促キャンペーンを調査、競合他社を中傷した疑い

欧州委員会、サノフィのインフルエンザワクチン広告キャンペーンを調査開始

欧州委員会(EC)は、サノフィが実施したインフルエンザワクチンに関するマーケティングキャンペーンについて調査を開始しました。このキャンペーンが、市場における唯一の競合製品を不当に貶めたかどうかを焦点としています。

調査対象と懸念事項

具体的には、60歳以上の重症インフルエンザリスク因子を持つ脆弱な患者向けのサノフィの強化型インフルエンザワクチン「Efluelda」のプロモーション活動が対象です。現在、「Efluelda」の直接的な競合はCSL Seqirus社の「Fluad」ワクチンのみです。

ECは、「サノフィが『Fluad』を『Efluelda』より劣っていると描写することで、誤解を招くコミュニケーションキャンペーンを行ったことに懸念を抱いている」と声明で述べています。これは、いくつかの加盟国の国内ワクチン接種推奨に反するものです。

キャンペーンの詳細と市場における地位

問題視されているキャンペーンは2025年のインフルエンザシーズン中に実施され、主にドイツとフランスの医療従事者をターゲットにしていました。ECは、サノフィがこれらの市場で「支配的な地位」を占めている可能性があると指摘しています。

ECは、サノフィのキャンペーンにおける「Fluad」の有効性に関する証拠が弱いと示唆する主張に懸念を表明しています。これは、欧州疾病予防管理センターやドイツおよびフランスの国内予防接種技術諮問グループの調査結果と矛盾するとECは考えています。また、ドイツにおける国内ワクチン接種推奨に関する誤解を招く、あるいは不正確な表現についても調査を進めています。

過去の経緯と法的側面

この調査は、昨年9月にサノフィのフランスとドイツのオフィスで実施された抜き打ち検査に続くものです。EUは、サノフィがEU独占禁止規則に違反し、支配的な市場地位を濫用した懸念があるとしていました。EU法の下では、反競争的行為が証明された場合、企業は全世界売上高の最大10%の罰金を科される可能性があります。

製薬業界では、ECが同様の措置を取った最近の事例がいくつかあります。昨年、テバ社が多発性硬化症治療薬の承認済みジェネリック医薬品に対し「体系的な中傷キャンペーン」を行ったと認定されたケースや、CSL Vifor社が競合製品の静脈内鉄剤「Monofer」を不当に貶めたとされる競争上の懸念が挙げられます。

元記事:Sanofi faces EU investigation over flu shot marketing