経会陰テンプレートガイドマッピング生検(TTMB)後の活動的サーベイランスの長期転帰:12年間の単一施設研究
低リスク前立腺がん患者の活動的サーベイランスは、その安全性が正確なリスク評価に依存します。本研究は、TTMBが標準的な経直腸生検と比較して、活動的サーベイランスの患者選択における信頼性を向上させる可能性に着目し、その長期転帰を評価した前向きコホート研究です。
研究方法
対象患者: 臨床病期cT1c~T2a、Grade Group (GG) 1または選択されたGG2の前立腺がん患者374名。
ベースライン評価: 全員がTTMBを受け、中央値で71の生検コアが採取されました。TTMBは、超音波を用いて前立腺全体の3Dサンプリングマップを作成します。
フォローアッププロトコル:
4ヶ月ごとのPSA検査
年1回の直腸指診(DRE)
再生検は、PSA倍加時間が3年未満、DREの変化、または患者の要求があった場合にのみ推奨されました。
評価項目: 主要評価項目は治療的介入からの自由度、副次評価項目は全生存期間とQOL指標でした。
主要な研究結果
治療的介入の低さ:
8年時点での治療的介入の累積発生率は5.2%(n=13)、12年時点では8.7%(n=17)でした。これは、90%以上の患者が治療を必要とせずに活動的サーベイランスを継続できたことを示します。
治療を受けた18人の患者のうち、10人(55.6%)は再生検でGG3に、5人(27.8%)はGG4にアップグレードされました。残りの3人(16.7%)は非腫瘍学的理由で治療を受けました。
良好な安全性:
遠隔転移や前立腺がん関連死は観察されませんでした。
治療的介入と関連する因子:
多変量解析では、PSA密度 > 0.15 ng/mL/cm2が治療的介入と関連していました(ハザード比 [HR], 2.93; P = .03)。
QOL指標:
QOL指標は全体的に安定しており、排尿・排便機能に有意な低下は見られませんでした。抑うつ症状も安定していましたが、性機能は加齢に伴い徐々に低下しました。
結論と今後の展望
本研究の結果は、包括的なベースライン病期分類後の活動的サーベイランスが良好な長期転帰をもたらすことを示しています。今後の研究では、ベースラインTTMBをMRIやゲノム分類子と統合し、サーベイランスの強度を個別化できるかどうかが検討されるべきです。
研究の限界
単一施設で行われた研究であり、主に白人コホートであったため、結果の一般化可能性には限界があります。
他のサーベイランス戦略と比較する対照群がありませんでした。
- 再生検が固定間隔で義務付けられておらず、その後の生検やMRIの使用が体系的に記録されていなかったため、疾患進行の評価に影響を与えた可能性があります。