デジタル減量プログラムにおける目標設定の難易度:パイロット試験の結果
概要
遠隔配信型デジタル減量プログラムの10週間のパイロット試験において、より困難なカロリー目標が、より容易な目標よりも大きな体重減少と関連することが判明しました。特に、困難なカロリー目標と、歩数、食事時間枠、または高カロリー低栄養食品に関する困難な目標を組み合わせた場合に、最大の体重減少効果が観察されました。
方法論
行動減量プログラムにおいて目標設定は重要ですが、最適な目標の難易度は不明でした。この研究は、米国在住の過体重または肥満の成人32名を対象に、10週間の完全デジタル・遠隔配信型減量介入の実現可能性、受容性、および概念実証を評価する「Igniteパイロット最適化試験」として実施されました。
参加者は以下の4つの主要な減量ドメインにおいて、より困難またはより容易な目標にランダムに割り当てられました。
- カロリー摂取量: 1日250カロリーの追加を許可(容易)するか、許可しない(困難)。
- 歩数: ベースライン目標(容易)か、ベースライン目標に1500歩追加(困難)。
- 食事時間枠: 12時間(容易)か、9時間(困難)。
- 高カロリー低栄養食品(レッドゾーン食品): 1日5つまで(容易)か、1つまで(困難)。
全参加者はデジタルツールを用いて体重、食事摂取量、歩数、食事時間枠を自己監視し、毎週行動レッスン、行動計画、個別フィードバックを受けました。
主な結果
- 実現可能性とエンゲージメント: 介入への関与と評価完了のベンチマークはほぼ達成されました。参加者はデジタルプログラムに高い頻度で関与し、食事摂取量を中央値で76%の日数、歩数を99%の日数で追跡しました。97%が毎週進捗レポートを確認し、有害事象は報告されませんでした。
- 体重減少効果:
- 10週間で、困難なカロリー目標を割り当てられた参加者は、容易な目標の参加者よりも有意に大きな体重減少を達成しました(群間差 -2.3 kg)。
- 全体として、参加者は平均3.3 kg減量し、56%が3%の体重減少、28%が5%の体重減少を達成しました。
- 困難なカロリー目標と、歩数、食事時間枠、または高カロリー低栄養食品の困難な目標を組み合わせた場合に、体重減少効果はより顕著でした。
- 受容性: 14の受容性ベンチマークのうち9つが達成されました。体重、食物摂取、歩数の自己監視ツールが最も役立つと評価され、90%以上の参加者が有用だと回答しました。
結論と今後の展望
Igniteパイロット最適化試験は、研究手順の実現可能性、高いエンゲージメント、中~高程度の受容性を示し、今後の大規模な最適化ランダム化比較試験(RCT)への移行を支持するものです。
限界
本試験は、いくつかの行動指標について参加者報告データに依存しており、報告の不正確さが生じる可能性があります。また、パイロット試験の設計と短い介入期間が、体重減少の知見の解釈を制限しています。介入前の歩数測定の不足は、参加者のベースライン活動レベルの評価を限定しました。