マルメ大学の研究:小児患者の歯科画像診断における放射線被ばく低減とAIによる術前計画の改善

特殊な医療ニーズを持つ小児患者のための歯科画像診断の最適化とAIツール

放射線被ばくの低減と画質の維持

マルメ大学の新たな研究により、口唇口蓋裂などの特別な医療ニーズを持つ小児患者に対し、歯科画像診断における放射線被ばくを低減しつつ、十分な画像品質を維持できることが明らかになった。アントニオ・ビセンテ博士の博士論文として発表されたこの研究は、特に早期産児口唇口蓋裂患者といった、繰り返し画像診断が必要となることが多いグループに焦点を当てている。

ビセンテ博士は、口唇口蓋裂を持つ子供たちの術後評価のために低線量CBCTプロトコルを開発・テストし、標準プロトコルと比較した。その結果、低線量画像でも術後評価を行うのに十分な高品質であることが判明。観察者からは低線量画像使用時の評価に対する信頼度がやや低いとの報告があったものの、博士のプロトコルは臨床的に適切であると判断された。

術前計画を改善するAIツール

さらに、ビセンテ博士は歯槽骨移植の計画を効率化するため、CBCTスキャン上の口蓋裂領域を自動的にセグメンテーションするAIツールを開発した。片側口蓋裂のCBCTスキャンで訓練されたこのAIシステムは、口蓋裂領域を正確に区画し、骨移植量を高い精度で推定できることが示された。これにより、術前計画における作業負荷の軽減と一貫性の向上が期待され、「より精密な手術と、長期的にはこれらの患者へのより良いケアに繋がる」とビセンテ博士は述べている。

未熟児における累積放射線被ばくに関する調査

博士論文のもう一つの要素は、早期の人生における広範な医療画像診断のために、未熟児がより高い累積放射線量を受ける可能性があるという懸念に対処したものだった。311人の未熟児と満期産児の歯科記録をレビューした結果、両グループ間で歯科放射線検査の回数に有意な差がないことが判明した。未熟児グループでは検査や治療中の歯科行動管理の問題がより一般的であったものの、これは歯科状態の悪化や小児歯科専門医への紹介増には繋がっていない。

この論文「特別な医療ニーズを持つ小児患者の歯科治療における放射線検査」は、マルメ大学出版局から出版され、2025年10月24日に同学部で発表された。

元記事:Low-dose CBCT and AI planning improve imaging for children with special healthcare needs