YAGレーザー後発白内障術が糖尿病性網膜症の進行リスクを増大
研究目的と方法論
非増殖性糖尿病性網膜症の患者が白内障手術を受けた後、YAGレーザー後発白内障術(YAG capsulotomy)が糖尿病性網膜症の進行や視力低下を脅かす合併症の発生と関連するかを評価する後ろ向きコホート研究が実施された。
米国69の医療機関の電子健康記録を使用し、1型または2型糖尿病と非増殖性糖尿病性網膜症を持ち、白内障手術を受けた成人が対象となった。最終解析には、YAGレーザーを受けた5375眼(平均年齢71.7歳、女性57.7%)と、傾向スコアでマッチングされた同数のYAGレーザーを受けなかった眼が含まれた。
主要評価項目は増殖糖尿病性網膜症への進行であった。副次評価項目は、視力低下を脅かす可能性のあるその他の合併症(個別に、および複合アウトカムとして分析)の発生であった。追跡期間は1年間。
主要な研究結果
1年後、YAGレーザーを受けた患者は、受けなかった患者と比較して、増殖糖尿病性網膜症への進行リスクが91%高かった(ハザード比[HR], 1.91; 95% CI, 1.67-2.18)。
YAGレーザーを受けた患者では、以下の合併症のリスクも有意に高かった:
汎網膜光凝固術の必要性(HR, 1.48; 95% CI, 1.14-1.91)
瘢痕組織による網膜剥離(HR, 2.04; 95% CI, 1.32-3.13)
血管新生緑内障(HR, 1.45; 95% CI, 1.08-1.94)
硝子体出血(HR, 1.40; 95% CI, 1.15-1.72)
眼関連合併症および介入を包含する複合アウトカムのリスクも、YAGレーザーを受けた患者で有意に上昇していた。
臨床的示唆
研究者らは、糖尿病性網膜症眼におけるYAGレーザーが、既存の治療にもかかわらず病状を顕在化させたり、進行を早めたり、追加の介入を必要とする可能性を指摘している。このため、YAG治療後の患者には綿密な眼科スクリーニングと継続的なフォローアップが推奨される。
研究の限界
診断コードの使用による不正確さが存在する可能性があった。
視力に関するデータは利用できなかった。
- 術者の経験は考慮されていなかった。
元記事:Diabetic Retinopathy May Worsen After YAG Laser Treatment
