高齢出産における予定経腟骨盤位分娩の母子転帰に関する研究
適切な管理プロトコルが遵守された場合、高齢出産は正期産における予定経腟骨盤位分娩での周産期罹患率のリスクを増加させないことが示されました。ただし、帝王切開および産後出血のリスク上昇といった母体合併症との関連が認められました。
研究方法
この研究は、ドイツのフランクフルトにある病院で、2004年1月から2023年12月までに予定経腟骨盤位分娩を選択した2029人の女性を対象とした回顧的分析です。参加者は、若年出産群(35歳未満、n=1417、平均年齢30.3±3.1歳)と高齢出産群(35歳以上、n=612、平均年齢37.2±2.3歳)に層別化されました。主要評価項目は経腟骨盤位分娩が成功した場合の新生児罹患率、副次評価項目は帝王切開のリスクと母体合併症でした。
主な結果
- 若年出産群と比較して、高齢出産群では、予定経腟骨盤位分娩における周産期罹患率の増加は認められませんでした。
- 帝王切開のオッズは高齢出産群で50%高く(P < .001)なりました。
- 分娩回数で調整後も、産後出血のオッズは高齢出産群で50%高い結果となりました(P = .015)。
- 硬膜外麻酔の使用、会陰損傷、高度会陰裂傷、会陰切開については、両年齢群間で有意な差はありませんでした。
臨床的意義と限界
本研究結果は、高齢出産女性における骨盤位分娩の管理に関する臨床意思決定の最適化とエビデンスに基づく方針策定に特に重要であると著者らは述べています。
ただし、本研究は三次医療機関で行われたため、一般化可能性が限定的であること、および予定帝王切開を選択した患者を除外したことにより選択バイアスが生じた可能性があることが限界として挙げられています。