フランスの医師に占める移民の割合はわずか18%、OECD平均並み、しかし他国とは異なる傾向

フランスの医師に占める移民の割合はわずか18%、OECD平均並み、しかし他国とは異なる傾向

フランスにおける移民医師の現状とOECD各国の動向

フランスの特異な状況

OECD諸国の中で、フランスは移民医師の割合が減少している数少ない国の一つ

政治的議論では移民医療従事者の貢献が強調されるが、フランスの医療システムは他国と比較して移民への依存度が低い。

現在、フランスの医師の18%、看護師の6%が移民であり、これらの数値はOECD平均に近い。

オーストラリア(医師54%)、アイルランド(49%)、英国(41%)など、医師の4割以上が外国生まれの国々と比較すると、その依存度の低さが際立つ。

OECDは、フランスのnumerus clausus(医学部入学定員)が2000年代半ばに大幅に引き上げられ、2020年に完全に廃止されたことが、国内訓練医師の増加を加速させ、外国人医師の増加を上回ったと分析している。

OECD全体の動向と「頭脳流出」の警告

2023年時点で、OECD諸国全体では60万人以上の移民医師(全医師の18%)73.3万人以上の移民看護師(8%)が従事。

2001年から2021年の間に、OECD諸国における外国生まれの医師・看護師数はそれぞれ86%、136%増加し、医療従事者全体の成長を上回っている。

フィンランドやドイツなど、多くの西側諸国で移民医師の割合が急増している。

インドは依然として移民医師の最大の供給源であり、約10万人のインド生まれの医師がOECD加盟国で働いている。次いでドイツ、中国が続く。

OECDは、アフリカやカリブ海の数十カ国で医師・看護師の半数以上が国外で働く「頭脳流出(brain drain)」が進行しており、これが世界の最貧国に不均衡な害をもたらしていると警告。

OECDは、主要な受け入れ国に対し、国内の訓練強化と医療従事者の定着努力を促し、国際的な医療従事者移動が国間の不平等を深める「カスケード効果」を指摘している。

資格認定とフランスの取り組み

OECDは、移民医療従事者のスキルに見合った労働市場統合を阻む主要な障壁として、資格認定とライセンスの問題を強調。

フランスを含むいくつかの国は、外国人医師の資格認定プロセスを簡素化し、「ブリッジングプログラム」を拡充している点で評価されている。

2025年5月には、フランス政府が非欧州連合(EU)圏の医師の正規化プロセスをさらに合理化し、専門的統合の改善と国内の医療従事者不足への対応を目指す。

元記事:Only 18% of Doctors in France Are Immigrants