小児期発症の化膿性汗腺炎は罹患率が低く、診断までに3年の遅延がある

小児化膿性汗腺炎(HS)の系統的レビューとメタアナリシス:有病率の低さと診断遅延

小児における化膿性汗腺炎(HS)に関する系統的レビューとメタアナリシスが実施され、その有病率、発症年齢、診断遅延、性差、家族歴などの特徴が明らかになりました。

研究方法

本研究は、2024年5月までに5つのデータベースから選定された37件の観察研究を対象とした系統的レビューおよびメタアナリシスです。13カ国から6941人の小児患者(平均年齢14.7歳、79.7%が女児)が参加し、臨床的にHSと診断されていました。Hurley病期が判明している1469人の患者のうち、42.5%がステージI(軽度)、46.3%がステージII(中等度)、11.2%がステージIII(重度)でした。研究者らは、有病率、発症年齢、診断年齢、性別分布、およびHSの家族歴を持つ患者の割合について統合推定値を算出しました。

主要な知見

有病率: 小児集団におけるHSの有病率は0.03%と非常に低いことが示されました。

家族歴: 患者の38%にHSの家族歴がありました。成人とは異なり、小児では家族歴と発症年齢との間に有意な関連は見られませんでした。

性差: 78%が女児であり、女性優位性が高いほど発症および診断年齢が若いことと関連していました(P < .001)。

診断遅延: 症状発症の平均年齢は11.3歳であったのに対し、診断の平均年齢は14歳でした。これは、平均して3年間の診断遅延があることを示しています。

臨床的意義

著者らは、小児におけるHSの早期診断と介入の重要性を強調しています。早期介入は疾患の進行を防ぎ、心理社会的および身体的後遺症を軽減するために不可欠です。小児科医やプライマリケア医がHSの多様な病態を認識できるよう、研修医教育や継続医学教育カリキュラムにHSを組み込むことで、意識を高めることが重要であると提言されています。

限界

本メタアナリシスでは、有病率推定に用いた論文が3件のみであり、全て米国で実施されていたため、世界的なリスク因子の違いに関する洞察が限定的である点が挙げられます。また、成人期に診断された小児期発症のHS症例は捕捉されておらず、陰性所見が過小報告されている可能性も指摘されています。

元記事:Pediatric HS Has Low Prevalence, Delayed Diagnosis