ACROSS 2試験:EGFR変異・TSG共変異NSCLCにおけるアウモレルチニブと化学療法の併用療法がPFSを改善
第3相ACROSS 2試験において、EGFR変異陽性かつ腫瘍抑制遺伝子(TSG)共変異を有する未治療の進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対し、第三世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)であるアウモレルチニブとプラチナ-ペメトレキセド化学療法の併用療法が、アウモレルチニブ単独療法と比較して無増悪生存期間(PFS)を有意に改善することが示されました。
主要な結果
- PFS中央値:
- 併用療法群: 19.8ヶ月
- 単独療法群: 16.5ヶ月
- 併用療法群で約3ヶ月の延長が認められ、統計的に有意な差でした(ハザード比 0.55、P = 0.0202)。
- 患者特性: 併用療法群54例、単独療法群64例。最も一般的なTSG共変異はTP53でした。
安全性プロファイル
- 治療関連有害事象(TEAEs):
- ほとんどのTEAEsの発生率は、併用療法群で単独療法群より大幅に高かったです。
- 例: 貧血(併用群61.1% vs 単独群10.9%)、悪心(併用群24.1% vs 単独群1.6%)、便秘(併用群20.4% vs 単独群6.3%)。
- ただし、クレアチンキナーゼ上昇およびグレード3以上の発疹については、単独療法群の方が高頻度でした。
- 新たな安全性シグナル: 化学療法を追加してもアウモレルチニブの安全性プロファイルは変化せず、新たな安全性シグナルは観察されませんでした。
専門家の見解
- 意義: EGFR-TKI単独療法では予後不良とされるこの患者集団において、標準治療が確立されていない中で、今回の結果は注目に値します。本試験は、EGFR-TKIと化学療法の併用効果を評価した初のグローバルなランダム化第3相試験です。
- 課題:
- PFS改善の臨床的意義は不明確であり、他の患者集団での再現性にはさらなる研究が必要です。
- TP53などのTSG共変異が治療決定を導くバイオマーカーとして強力に支持されるかについては、依然として多くの疑問が残ります。