カナダ西部におけるフランス語話者への医療アクセス改善に約1,700万ドルを投資
カナダ保健大臣は最近、カナダ西部のフランス語話者への医療アクセス改善のため、約1,700万ドルの投資を発表しました。この資金は、5つの高等教育機関において、医学、看護、ソーシャルワーク、言語療法、パーソナルサポートなど、様々なヘルスケア分野の学生の募集、登録、定着を増やすために使われます。
フランス語話者の医療アクセスにおける現状と課題
カナダ西部(マニトバ、サスカチュワン、アルバータ、ブリティッシュコロンビア州)には約188,392人のフランス語話者が居住しており、これはカナダの第一言語がフランス語である人口の約2.3%に相当します。カナダには2つの公用語がありますが、ケベック州以外のフランス語話者、特に西部では、母国語で効果的にコミュニケーションできる医療専門家を見つけるのが難しい状況です。
2016年の調査によると、カナダ西部のフランス語話者の74.5%がバイリンガル医療従事者の不足を医療を受ける上での障壁と回答し、59%がフランス語対応のサービスについて知りませんでした。ケベック州の産婦人科医サブリナ・リー医師は、フランス語での医療にアクセスするための公式なプロセスが存在しないと指摘しています。
ストレス時や緊急時、また高齢化や認知症により第二言語を忘れると、患者にとって母国語でのコミュニケーションは安全を確保するために不可欠です。ブリティッシュコロンビア州のカルル=ステファン・コヨー氏(フランス語サービス担当コーディネーター)は、多くのフランス語話者が西部へ移住する際、フランス語での医療が難しいことを理解しつつも、それが予防医療の遅れにつながり、手遅れになってから深刻な病状に気づくことが多いと述べています。
解決策と今後の展望
フランス語話者の医療従事者不足に対する解決策が提案され、一部は実行に移されています。
言語能力の活用促進: 西部州の多くのカナダ人児童はフランス語イマージョン教育を受けていますが、卒業後にフランス語を使う機会がないと、その言語スキルが失われがちです。
「Cafés de Paris」プログラム: RésoSantéと共同で開始されたこのプログラムは、医療従事者がストレスの少ない環境でフランス語を練習できる非公式な場を提供し、職場での自信を高めています。ブリティッシュコロンビア州では200人の待機リストがあるほど成功しています。
人材誘致: ケベック州から米国へ流出する医療専門家をカナダ西部へ誘致する試みも行われています。
パンカナダライセンス: 医師が他の州でも診療できるパンカナダライセンス制度は、ケベック、ニューブランズウィック、オンタリオ州以外の患者にとって問題を緩和する可能性があります。
遠隔医療: すべての医療問題には対応できませんが、遠隔医療サービスは、簡単な健康問題の管理やフォローアップに役立つ可能性があります。
移民医師のライセンス取得: 移民医師がカナダで診療するためのライセンス取得プロセスは数年かかることがあり、これをよりアクセスしやすくすることが重要であるとコヨー氏は指摘しています。
今回の約1,700万ドルの投資は、保健省の年間計画支出93億ドルの0.2%未満ですが、政府がこの問題に耳を傾けていることを示しており、「前向きな動きを生み出す」とコヨー氏は評価しています。
元記事:Healthcare in French Difficult to Access in Western Canada