アルツハイマー病治療薬レケンビ、皮下注射製剤がFDA承認、投与方法の選択肢拡大

AI Technology この記事のポイント
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    Leqembiの皮下注射版「Leqembi Iqlik」がFDAに承認され、18ヶ月の静脈内投与後、週1回の自宅での自己注射が可能になる。
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    今回の承認は、競合薬Kisunlaとの市場競争において、Leqembiに優位性をもたらす可能性がある。
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    LeqembiとKisunlaの両アルツハイマー病治療薬は、売上を順調に伸ばしており、市場での存在感を高めている。

Leqembi皮下注射版「Leqembi Iqlik」のFDA承認とアルツハイマー病治療薬市場への影響

エーザイとバイオジェンは、アルツハイマー病治療薬Leqembi(レカネマブ)の皮下注射版「Leqembi Iqlik」について、米国FDAの承認を獲得しました。この承認は、同療法の普及を加速させる可能性を秘めています。

投与方法の変更点

初期段階: 治療開始後の最初の18ヶ月間は、引き続き静脈内投与が必要です。

維持期: 18ヶ月経過後、患者は以下のいずれかを選択できます。

週1回の自宅での皮下注射(注入クリニックではなく)。

月1回のクリニックでの静脈内投与。

現在、Leqembiは2週間ごとにクリニックで静脈内投与されていますが、1月には維持期における4週間ごとの投与もFDAに承認されています。

Leqembi Iqlikは10月6日に発売予定です。

競合他社との市場競争

この新しい投与形態は、エーザイとバイオジェンが、現在唯一の競合薬であるイーライリリーのKisunla(ドナネマブ)に対する市場での優位性を獲得する助けとなる可能性があります。

Kisunlaの利点:

アミロイドプラークが脳から除去された時点で投与を中止できる。

月1回の投与スケジュールで、クリニックへの訪問回数が少ない。

Leqembiの課題:

継続的な治療が必要。

FDAは、アミロイド関連画像診断異常(ARIA-E)のリスクを監視するため、MRIスキャンによる追加モニタリングを推奨しています。

両社の売上動向

低調なスタートの後、両社のアルツハイマー病治療薬は売上を伸ばし始めています。

Leqembi: 2025年第2四半期の世界売上高は1億6000万ドルに達し、前年同期の4倍となりました。

Kisunla: 第1四半期の売上高は2100万ドル、第2四半期には4900万ドルに増加し、先行する競合との差を縮めています。

元記事:Dose-at-home Leqembi for Alzheimer's cleared in US