セマグルチドの経口薬、大規模臨床試験でアルツハイマー病の進行を遅らせられず

セマグルチド経口薬、アルツハイマー病の進行抑制に失敗

オゼンピックウェゴビーの有効成分であるセマグルチドの経口薬が、アルツハイマー病の進行を遅らせる効果がないことが、製薬会社ノボノルディスクの発表により明らかになりました。

大規模な第3相臨床試験の結果

2つの第3相臨床試験において、すでに標準治療を受けている3,800人以上のアルツハイマー病成人患者を対象に経口セマグルチドが検証されました。

安全性と生物学的マーカー: この薬剤は安全性が確認され、アルツハイマー病に関連する一部の生物学的マーカーの改善も認められました。

記憶・認知機能への影響: しかし、プラセボと比較して、記憶力や認知機能の低下を遅らせる効果は示されませんでした。

ノボノルディスクの見解と今後の対応

ノボノルディスクは、これらの試験結果はまだ査読済みではなく、今後の科学会議で発表される予定であると述べています。同社の最高科学責任者兼研究開発担当執行副社長であるマーティン・ホルスト・ランゲ氏は、成功の可能性は低いと認識しつつも、「アルツハイマー病における満たされない大きなニーズと、いくつかの示唆的なデータポイントに基づき、セマグルチドの可能性を探る責任があると感じた」とコメントしています。

セマグルチドの既存用途と背景

セマグルチドは現在、糖尿病や肥満の治療に広く使用されており、心臓や腎臓の保護、睡眠時無呼吸の軽減、依存症への効果も示唆されています。これまでの小規模研究や動物実験では、脳の炎症を抑えたり、認知機能の低下を遅らせる可能性が示唆されていましたが、大規模な臨床試験での確認が必要とされていました。

ノボノルディスクは、当初予定していたアルツハイマー病試験の1年間の延長を中止する方針です。

元記事:Pill Form of Semaglutide Fails to Slow Alzheimer's in Large Trial