千寿製薬、ドライアイ治療薬「アバレプト」を日本で発売、TRPV1拮抗薬クラスで初

千寿製薬、ドライアイ新薬「アバレプト」を日本で発売

日本の千寿製薬は、ドライアイ疾患(DED)向け新薬「アバレプト」(一般名:モツギバトレップ)点眼液を日本で発売しました。これはTRPV1拮抗薬クラスとして世界初の市場投入となります。

製品情報と背景

ライセンス元: 日本の製薬会社、持田製薬からライセンス供与。

国内販売: 武田薬品が日本国内での販売を担当。

価格: 5mlボトルあたり577.50円(約3.63ドル)。

ドライアイ疾患(DED)の現状

DEDは日本で2000万人以上が罹患していると推定される一般的な炎症性疾患です。高齢化、コンタクトレンズの長期使用、過度なスクリーンタイムにより罹患率は増加傾向にあります。

症状: 眼の表面の水分・潤滑不足、乾燥、炎症、痛み、不快感、刺激、QOLの低下を引き起こし、重症化すると恒久的な視覚障害に至ることもあります。

  • 既存治療の課題: 既存の治療法(潤滑剤点眼薬、炎症軽減薬、涙液分泌促進薬)は一般的に不十分とされ、症状改善に時間がかかる場合があります。

アバレプトの有効性

アバレプトの承認は、日本の3-02臨床試験の結果に基づいています。この試験では、主要評価項目であるDEQSスコアで測定されたドライアイ症状の重症度において、プラセボと比較して統計的に有意な改善が示されました。

TRPV1拮抗薬の可能性

TRPV1拮抗作用は長年DED治療戦略として提案されてきましたが、初期の研究では全身性の鎮痛薬としての開発が中心で、過熱などの副作用が課題となっていました。しかし、新しい候補薬はリスクを低減して開発されており、DED以外にも神経因性疼痛、肥満、2型糖尿病、過敏性腸症候群(IBS)など、様々な適応症で研究が進められています。

他のDED治療薬の動向

一方で、Aldeyra TherapeuticsのRASP阻害薬reproxalapは、米国FDAから有効性の「実質的な証拠の欠如」を理由に3度目の承認拒否を受けています。

元記事:Senju launches first-in-class dry eye disease drug in Japan