Bristol Myers Squibb (BMS) が乾癬治療薬 Sotyktu を DTC 販売に追加し、米国製薬市場に「劇的な変化」
Bristol Myers Squibb (BMS) は、米国における医薬品の直接販売(DTC)プログラムを拡大し、乾癬治療薬 Sotyktu を追加しました。これは、同社の抗凝固薬 Eliquis に続く2番目のDTC販売対象薬剤であり、Eli Lilly、Novo Nordisk、Pfizer など他社も同様の取り組みを開始していることから、IQVIA はこれを米国製薬市場における「劇的な変化」と評しています。
DTC販売の概要とBMSの戦略
全てのDTCチャネルは、現金で医薬品を支払う意思と能力のある患者に対して割引を提供しています。Sotyktu も同様に、2024年1月からは月額約7,000ドルの米国定価から80%以上の割引が適用され、30日分が950ドルで提供されます。
BMSの最高経営責任者であるChris Boerner氏は、同社の「BMS Patient Connect」プラットフォームが「深刻な病状を抱える患者にとって、革新的な医薬品をよりアクセスしやすく、手頃な価格にする」ことを目的としているとコメントしています。このプラットフォームは、障壁を取り除き、透明性を提供し、自己負担額を削減することで、米国中の患者が必要な治療を直接自宅で受けられるように設計されています。BMS Patient Connect は、米国の全ての州とプエルトリコへの医薬品の配送に加え、患者サポートリソースも提供し、将来的に他の適切な医薬品にもプログラムを拡大する可能性があります。
DTCシフトの背景と影響
IQVIAによると、DTC販売への移行は、卸売業者、薬局給付管理会社(PBM)、薬局を介した製薬会社の伝統的な販売モデルへの圧力の結果です。透明性の向上を求める声や、メディケア交渉などの措置による正味価格の圧迫が、企業に「収益を維持し、患者体験を管理するための代替チャネル」を模索させています。
DTCモデルは、PBMのリベートや小売業者のマークアップを回避し、競争力のある価格を提供しながら、取引価値の多くを製薬会社が保持できるメリットがあります。しかし、処方行動への製薬会社の影響、データプライバシー、患者の信頼への潜在的な影響に関する懸念も提起されています。
Sotyktu の現状と将来性
Tyk2阻害薬である Sotyktu は、2022年にFDAによって尋常性乾癬のファーストインクラス治療薬として承認されました。今年上半期の売上は1億2,600万ドルに達し、そのうち7,500万ドルが米国での売上です。BMSは、乾癬性関節炎の治療薬としてもFDAに申請しており、全身性エリテマトーデスやシェーグレン症候群の後期臨床試験も実施中です。同社は、Sotyktu の年間ピーク売上高を約40億ドルと予測しています。