骨髄模倣が腎臓腫瘍の免疫療法耐性と急速な悪化を可能にする、と研究で判明

腎髄様癌(RMC)における免疫療法抵抗性と超進行のメカニズム解明

テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究者らは、腎髄様癌(RMC)細胞が「骨髄様模倣(myeloid mimicry)」と呼ばれる適応メカニズムを利用して、免疫系から身を隠し、免疫チェックポイント阻害剤(ICT)治療後の疾患の超進行(hyperprogression)を促進することを発見しました。この研究は、前臨床モデルにおいて治療抵抗性を克服するための具体的な標的を特定しています。

RMCと骨髄様模倣の理解

RMCは、鎌状赤血球形質を持つ若年層に影響を与える腎臓癌の一種です。これまでの研究で、RMCが免疫療法に抵抗性を示し、予後不良につながることが示されていました。さらに、がん細胞が骨髄細胞を模倣して免疫系から隠れる「骨髄様模倣」というメカニズムが、免疫抵抗性と疾患進行に寄与すると考えられています。

主要な発見と治療の可能性

研究者らは、ニボルマブとイピリムマブの併用免疫療法を受けたRMC患者の単一細胞RNAシーケンスデータを解析しました。その結果、RMC腫瘍細胞の骨髄関連経路において、免疫療法抵抗性につながる特定の標的が特定されました。特に、活性化されると疾患の超進行を引き起こす「p300」という標的が特定されました。

興味深いことに、p300の高発現は他の固形腫瘍でも予後不良と関連することが示されています。研究者らは、MDアンダーソンのTherapeutics Discovery部門が開発したp300選択的阻害剤を用いて、RMCの前臨床モデルでこの経路を標的としました。この阻害剤を免疫療法と組み合わせたところ、超進行が防止され、免疫応答が改善されることが確認されました。

これらの結果は、エピジェネティック修飾剤を免疫療法に追加することで、この骨髄様模倣メカニズムを阻害し、治療抵抗性癌患者の転帰を改善する効果的なアプローチとなり得ることを示唆しています。

元記事:Myeloid mimicry enables kidney tumors to resist immunotherapy and worsen rapidly, study finds