Bristol Myers Squibb (BMS) の多発性骨髄腫治療薬イベルドミド、初の「セルモッド」としてFDA優先審査開始
Bristol Myers Squibb (BMS) は、再発・難治性多発性骨髄腫治療薬であるイベルドミド(iberdomide)について、米国食品医薬品局(FDA)による優先審査が開始され、米国市場に初の「セルモッド(celmod)」を投入する可能性が高まっています。セルモッドはセレブロンE3リガーゼモジュレーターの略称で、BMSは既存の主力多発性骨髄腫治療薬であるRevlimid(レブリミド)とPomalyst(ポマリドミド)の市場独占権喪失に直面しており、これらセルモッドに大きな期待を寄せています。
イベルドミドの審査状況と臨床試験結果
FDAは、イベルドミドをジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)とGenmabの抗CD38抗体Darzalex(ダラツムマブ)およびデキサメタゾンという標準レジメンへの追加薬として優先審査を開始しました。FDAの決定は8月17日までに下される予定です。
BMSの申請は、EXCALIBER-RRMM試験の結果に基づいています。この試験では、イベルドミドが対照群(ダラツムマブ、デキサメタゾン、およびボルテゾミブ)と比較して、微小残存病変(MRD)陰性化率において統計的に有意な改善を示しました。BMSの最高医学責任者(CMO)であるクリスティアン・マサチェシ氏は、イベルドミドを「新規で強力な経口治療選択肢であり、管理可能な安全性プロファイルを持つ」と評価しており、FDAから画期的治療薬指定を受けています。
BMSのセルモッド戦略と将来性
BMSの血液がんフランチャイズは、RevlimidとPomalystのジェネリック競争によって既に売上が減少しており、イベルドミドのピーク時売上はアナリスト予測で10億ドル強から50億ドルに達すると見込まれています。
BMSはイベルドミドの他にも、リンパ腫向けゴルカドミド(golcadomide)と多発性骨髄腫向けメジグドミド(mezigdomide)の2つのセルモッドを後期臨床試験段階で開発中です。これら3つのセルモッドは、標的タンパク質分解薬(TPD)として機能し、2019年のCelgene買収(740億ドル)の一環として取得されました。特にメジグドミドは、IQVIAの2026年注目新薬レポートでハイライトされており、第3相試験が成功すれば2031年までに各15億ドルの売上が予測されています。
競合状況
セルモッド分野では、C4 Therapeuticsのセムシドミド(cemsidomide)が再発・難治性多発性骨髄腫向けの第2相MOMENTUM試験を間もなく開始する予定です。また、Nurix(ゼレブルドミド)やGluetacs(GT919、GT929)など、他の候補薬も初期段階の開発を進めています。
元記事:FDA starts review of BMS's 'celmod' for multiple myeloma