OpenAI、創薬加速と生物学研究支援のための「GPT-Rosalind」を発表

OpenAI、ライフサイエンス向けAIモデル「GPT-Rosalind」を発表:創薬と生物学研究を加速

OpenAIは、ライフサイエンス研究を加速し、創薬と生物学関連研究作業を支援するために設計された新たなAIモデル「GPT-Rosalind」を発表しました。これは、今週2件目となる主要なAIモデルのライフサイエンス分野への投入となります。

ライフサイエンス分野への進出

ChatGPTの開発元であるOpenAIは、今週初めにNovo Nordiskと戦略的提携を結び、AI技術を「創薬から商業化まで」の全事業に適用することを発表しており、今回の発表はこのライフサイエンス分野への進出をさらに推し進めるものです。

GPT-Rosalindの機能と目的

著名な英国の化学者でX線結晶学のパイオニアであるロザリンド・フランクリン(DNA構造解明に貢献)にちなんで名付けられたGPT-Rosalindは、研究者が証拠統合、仮説生成、実験計画といった創薬の初期段階のタスクをより迅速かつ効率的に行えるよう支援するために設計されています。

競争激化するAI創薬プラットフォーム市場

この新プラットフォームの発表は、Amazonが自社のAI駆動型創薬プラットフォームであるAmazon Bio Discovery (ABD)を発表したわずか数日後に行われました。これにより、NVIDIA、Alphabet/Isomorphic Labs、Anthropicといった競合システムとの競争が激化し、新プログラムがターゲット発見から臨床段階に進むまでの時間を短縮することが目指されます。

主要企業との連携

OpenAIはGPT-Rosalindを「生物学、創薬、トランスレーショナル医療における研究を支援するために構築されたフロンティア推論モデル」と位置づけており、Amgen、Moderna、Allen Institute、Thermo Fisher Scientificなどと既に提携し、研究および発見ワークフローに適用を進めています。AmgenのAIおよびデータ責任者であるSean Bruich氏は、ライフサイエンス分野の精密さ、複雑さ、高いリスクを強調し、OpenAIとの協業が医薬品を患者に届けるプロセスを加速させる可能性に期待を寄せています。

利用可能性と今後の展望

GPT-Rosalindは現在、ChatGPTの研究プレビューとして、またOpenAIのライフサイエンスパートナー向けにはAPIとして利用可能です。昨年ローンチしたクラウドベースのAIソフトウェアエンジニアリングエージェントCodexと連携するように設計されており、Codex向けには無料のライフサイエンス研究プラグインが提供されています。このプラグインにより、科学者はヒト遺伝学、機能ゲノミクス、タンパク質構造、生化学、臨床エビデンス、公開研究発見など、50以上の科学ツールやデータソースにモデルを接続できるようになります。

OpenAIは、これを「Life Sciences model series」の第一弾と位置づけ、人間健康から広範な生物学的研究まで、社会にとって重要な分野における科学的発見を加速するAI構築への長期的なコミットメントの始まりであると述べています。今後、モデルの生物学的推論の改善、ツールを多用する長期的な研究ワークフローのサポート拡大、主要な科学機関との緊密な連携による実世界での影響評価を進めていく予定です。

元記事:OpenAI introduces GPT-Rosalind, its drug discovery AI