肩関節置換術後のBMIと転帰に関する研究
概要
高いBMIは肩関節置換術後の死亡率や合併症リスクの増加とは関連しない一方で、低体重(underweight)が死亡率と再手術の両方のリスク増加と関連していることが明らかになりました。
研究方法
一部の国ではBMIに基づいて関節置換術へのアクセスを制限していますが、これには公式な指針がなく、不当であるという証拠が増えています。本研究では、英国(2018-2022年)とデンマーク(2006-2021年)の公立・私立病院における全国関節登録および病院データを連結して肩関節置換術を分析しました。主要な曝露因子は一次手術時のBMIでした。主要評価項目は術後365日以内の全死因死亡率、副次評価項目は90日以内の全死因死亡率、90日以内の重篤な有害事象、4.5年以内の再置換術でした。
主要な発見
英国コホートには15,320人、デンマークコホートには5446人の患者のBMIデータが含まれていました。
英国コホートでは、BMI > 40の患者は参照BMI(21.75)の患者と比較して365日死亡リスクが60%低かった(ハザード比[HR], 0.40)。一方、BMI < 18.5の患者はわずかにリスクが増加しました(HR, 1.18)。
参照BMI群と比較して、BMI < 18.5の患者は90日死亡リスク(HR, 1.69)、重篤な有害事象(オッズ比, 1.36)、再置換術リスク(HR, 1.70)が増加しました。
高いBMIは、いかなる副次評価項目においてもリスク増加とは関連しませんでした。
- これらの結果はデンマークコホートでも一貫していました。
実践的意義
主著者は、「肩関節置換術は、患者に優れた痛みの緩和と生活の質の向上をもたらす。我々の研究は、BMIが高い患者が肩関節置換術後に成績が悪いわけではないことを示している」と述べています。
限界
本研究には、相当数のBMIデータが欠落していたこと、手術を受けた肥満患者が手術を受けなかった患者よりも健康であった可能性、および観察研究のデザインが因果関係の解釈を制限するという限界があります。
元記事:High BMI Not Linked to Poor Shoulder Replacement Outcomes