遺伝的リスクスコアが肥満における感情的空腹を予測、潜在的治療法の評価に貢献か

遺伝的リスクスコア(GRS)が肥満者の感情的空腹(EH)リスクを予測

研究の概要

遺伝的リスクスコア(GRS)が肥満者の感情的空腹(EH)のリスクを予測し、潜在的な治療法の試験を可能にする可能性があると報告された。EHは、病院不安抑うつ尺度(HADS)で高スコア(≧7)と定義される。

研究方法

研究者らは、483人の研究参加者においてEH-GRS値を算出した。これには、不安および抑うつ関連神経伝達物質経路に関連する遺伝子(_HTR2A_、_TPH2_、_DRD2_、_ANKK1_)の変異と、患者の身長が用いられた。予測は、独立したテスト(n=57)および検証(n=48)データセットで検証された。Three-Factor Eating Questionnaire(TFEQ)の個々の質問も、モデル精度を最も向上させるものを特定するためにテストされた。

主要な結果と今後の応用

トレーニングセットではAUCが0.69、テストデータセットでは0.72、検証セットでは0.85が観察された。TFEQデータが利用可能な137人の参加者サブセットでは、孤独に関連する2つの質問がモデル性能を0.04向上させた。

EH-GRSを用いることで、HADSの患者応答が得られないバイオバンクや回顧的研究などにおいて、EHと治療法の関係を試験できる可能性がある。肥満ではない患者(BMI > 30未満)に対しては、EH-GRSが将来の脆弱性や肥満のリスクを評価できる。

専門家の見解と研究の限界

Phenomix Sciencesの共同創設者であり、メイヨークリニックの肥満専門家であるAndres Acosta, MD, PhDは、「感情的空腹は体重増加の真の原因であり、今日の肥満ケアでは見過ごされがちである」と述べ、本研究結果が「疾患の生物学的、行動的、感情的要素を認識する精密な肥満ケア」の方向性を示しているとコメントした。

本研究は小規模な「初期段階」の実現可能性調査である。研究開発者であるPhenomixのTimothy O’Connor, PhDは、同社の役員であることを開示している。

元記事:Emotional Hunger in Obesity Predicted With Gene Risk Score