テネクテプラーゼ、脳卒中発症後4.5時間~24時間での機能的転帰を改善
新しい研究結果:OPTION試験
新たな研究によると、脳卒中発症後4.5時間から24時間以内に血栓溶解薬テネクテプラーゼを投与することで、標準治療と比較して機能的転帰が改善することが示されました。中国で実施された多施設ランダム化臨床試験(OPTION試験)には、大血管閉塞がなく、高度画像診断で救済可能な脳組織を持つ急性虚血性脳卒中患者566人が参加しました。
参加者の約半数がテネクテプラーゼの静脈内投与を受け、残りの半数は標準的な抗血小板療法を受けました。治療90日後、テネクテプラーゼ群の43.6%が優れた機能(modified Rankin Scaleスコア0または1)を示したのに対し、抗血小板療法群では34.2%でした。しかし、テネクテプラーゼ群では脳出血のリスクがわずかに増加しました(テネクテプラーゼ群で約3%、抗血小板群で0%)。
治療時間枠の延長の可能性
現在の米国心臓協会のガイドラインでは、急性虚血性脳卒中に対するテネクテプラーゼまたはアルテプラーゼによる静脈内血栓溶解療法は、通常4.5時間以内(画像診断で9時間以内)に推奨されています。過去のメタアナリシスでは、4.5時間を超えても静脈内血栓溶解療法が患者の優れた機能達成に寄与する可能性が示唆されていました。
本研究は、特に大血管閉塞のない中小血管の脳卒中において、発症後4.5時間を超えてもテネクテプラーゼが有効である可能性を裏付けるものです。テネクテプラーゼはアルテプラーゼと同等の効果があり、投与が容易であるとされています。
研究の意義と今後の課題
研究著者らは、たとえ症候性頭蓋内出血のリスクが増加したとしても、この患者集団における血栓溶解療法の時間枠を延長することを支持しています。専門家は、出血はテネクテプラーゼの予想されるリスクであり、出血リスクを考慮しても機能的転帰の改善が重要であると指摘しています。
この研究は、画像診断を用いることで、発症から最大24時間まで治療の可能性を広げ、より多くの脳卒中患者に治療機会を提供できることを示唆しています。ただし、本研究は中国人患者(特に男性が多い)に限定されており、軽度の脳卒中が多いものの、救済可能な組織が比較的多いという特定の患者群を対象としている点に留意が必要です。
元記事:Tenecteplase May Help Stroke Recovery Past 4.5-Hour Window