更年期におけるホルモン補充療法の開始時期の重要性
更年期に差し掛かる女性がホットフラッシュや睡眠障害といった症状を管理するためにエストロゲン療法を検討する際、その開始時期が重要であることが新たな研究で示唆されました。
研究の背景と目的
エストロゲン療法の開始時期については長年の議論があり、長期的なデータが不足していました。この研究は、大規模な電子カルテデータを用いてこの疑問を解決することを目的としています。
研究方法と主な発見
Case Western Reserve University School of MedicineのIfy Chidi氏らのチームは、1億2千万人以上の患者記録を分析しました。対象は、閉経前の段階(ペリメノポーズ)から少なくとも10年間エストロゲンを使用した女性、閉経後に現在使用している女性、そしてホルモン療法を全く行わなかった女性です。
閉経前(ペリメノポーズ)に10年以上エストロゲンを使用した女性は、ホルモン非使用者と比較して、乳がん、心臓発作、脳卒中のリスクが60%低いことが示されました。
閉経後にエストロゲン療法を開始した女性も、乳がんや心臓発作のリスクはわずかに低いものの、ホルモン非使用者と比較して脳卒中の可能性が4.9%高いことが示されました。
専門家の見解と今後の展望
The Menopause Societyの医療ディレクターであるStephanie Faubion博士は、「この研究結果は、閉経期早期に開始されたエストロゲンベースの療法が、より低いリスクとより大きな潜在的利益をもたらすことを示唆している」と述べました。ただし、研究デザインにはバイアスの可能性があり、これらの知見を裏付け、更年期の異なる段階におけるエストロゲン療法の長期的な効果を探るためのさらなる臨床研究が必要であると付け加えています。
この研究結果は、The Menopause Societyの会議で発表される予定であり、査読付きジャーナルで発表されるまでは予備的なものと見なされます。
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