超音波による胎児体重推定の精度は胎児特性と検査時期により変動
研究の概要
2014年から2021年にかけてスウェーデン妊娠登録に記録された31,521件の単胎妊娠を対象とした前向きコホート研究が実施されました。本研究の目的は、超音波による胎児体重推定(EFW)の精度と正確性に対する母体および胎児の特性の影響を評価することでした。全参加者は出産前2日以内にEFW評価を受けており、EFWはPerssonおよびWeldnerの式を用いて算出されました。不正確なEFWは、出生体重から±10%以上逸脱と定義されました。
主要な知見
重度SGAと推定された胎児は、適正なGA(AGA)と推定された胎児と比較して、不正確なFW推定のリスクが1.44倍高かった(調整リスク比[aRR], 1.44; 95% CI, 1.38-1.51)。
男児(aRR, 1.09; 95% CI, 1.05-1.14)および非頭位の胎児(aRR, 1.20; 95% CI, 1.13-1.28)も不正確なFW推定のリスクが高かった。
- 超音波検査が早期の妊娠週数(GA)で実施された場合、不正確なFW推定のリスクが上昇しました。具体的には、22+0~27+6週での検査では、39+0~40+6週での検査と比較してリスクが1.30倍高かった(aRR, 1.30; 95% CI, 1.13-1.50)。同様に、28+0~31+6週では1.26倍、32+0~36+6週では1.17倍のリスク増加が見られました。
臨床的意義と今後の課題
著者らは、臨床医がEFWに基づく臨床判断を行う際に、その不確実性と潜在的な誤差を常に念頭に置くことの重要性を強調しています。特に、標準化されたEFWの極端な値(例: 重度SGA)における選択された推定式の弱点を理解することが、臨床的意思決定において不可欠です。本研究には、異常胎児発育リスクの高い妊娠が過剰に表現されている可能性、超音波検査者の能力に関する情報不足、胎位の誤分類の可能性といった限界も指摘されています。
