英国、2026年初頭から子供に無料の水痘ワクチン接種を開始

英国、2026年初頭から水痘ワクチンを定期接種に導入

英国は2026年初頭より、幼児を対象に水痘(水疱瘡)の無料予防接種を開始します。これにより、米国やドイツを含む他の国々と同様の体制が整うことになります。

接種スケジュールと対象

対象: 12ヶ月と18ヶ月の幼児

回数: 2回

併用: 麻疹・おたふく風邪・風疹を予防するMMRワクチンと同時接種

使用ワクチン: GSKの「Varilrix」とMSDの「Varivax」

キャッチアップ接種: 若干年長の子供にも提供され、キャンペーンの効果を最大化する方針です。

イングランドとウェールズでは年間約50万人の子供が接種を受ける見込みで、スコットランドと北アイルランドでも導入が計画されています。

導入の背景とメリット

これまで英国では水痘ワクチンは有料(自己負担150ポンド以上)であり、多くの親が「比較的軽症な感染症」と見なし接種を見送っていました。しかし、水痘は以下のような重篤な合併症を引き起こす可能性があります。

脳炎(永久的な脳損傷につながる可能性)

妊娠中の母親と胎児への深刻な問題

専門家は、この安全で効果的なワクチンがNHSを通じて提供されることで、社会経済的格差なく全ての子供がアクセスできるようになると強調しています。

また、経済的なメリットも大きく、水痘は英国で年間

2400万ポンドの逸失収入と生産性損失(親が子供の世話のために仕事を休むため)

  • 1500万ポンドのNHS治療費
  • を引き起こしていると推定されています。

過去の懸念と今後の課題

英国がこれまで水痘ワクチンを定期接種に導入しなかった理由の一つは、VZV(水痘・帯状疱疹ウイルス)への曝露が減ることで、後に帯状疱疹に対する保護が低下する可能性への懸念でした。しかし、この懸念は現在では大きく払拭されています

新たな懸念としては、MMRワクチンの接種率が目標の95%を下回っている点(英国全体で92%未満、ロンドンの一部地域では約81%)が挙げられます。しかし、水痘は麻疹ほど感染力が強くないため、現在の接種率でも公衆衛生上の脅威としての水痘を排除するには十分であると専門家は見ています。同時に、政府やNHSは反ワクチン言説や誤情報との闘いを呼びかけています。

スティーブン・キノック国家担当大臣は、「このワクチンは子供たちの健康を第一に考え、働く家族にふさわしいサポートを提供する」と述べています。

元記事:UK adds chickenpox to childhood vaccination schedule