FDA薬物責任者が今年4人目の退任、安定性への懸念が高まる
米国食品医薬品局(FDA)は、薬物規制責任者であるDr. Richard Pazdur氏が今月末に退任すると発表し、さらなるリーダーシップの変更に直面しています。Pazdur氏はFDAで26年間勤務し、Oncology Center of Excellenceの創設者として多大な功績を残しました。
就任後わずか数週間での辞任
Pazdur氏は、FDAコミッショナーのDr. Marty Makary氏の要請を受けてトップの薬物規制責任者の職に就いたばかりでした。しかし、機関の方向性、新しい薬物審査プログラムの正当性、Makary氏とCenter for Biologics Evaluation and ResearchのDr. Vinay Prasad氏による個別の薬物決定への関与について懸念を抱いていたと報じられています。
退任の背景にある懸念
Pazdur氏は、政治的影響から保護されるという理解のもとで職務を受諾しましたが、すぐに問題に直面したようです。特に、国家的な優先事項に関連する薬物の審査を迅速化するために設計された新しいFDAプログラム「Commissioner’s National Priority Voucher」について、その透明性や合法性に疑問を呈していました。このプログラムの下での最初の薬物に関する投票にFDAスタッフが参加しなかったことも、政治が薬物承認を形成しているという懸念を引き起こしました。
業界と患者擁護団体からの反応
業界リーダーや患者擁護団体は、この度重なるリーダーシップの変更が不確実性を生み出していると指摘しています。Alnylam Pharmaceuticalsの創設者John Maraganore氏はPazdur氏を「安全で効果的な癌治療薬を患者に届けるための国家的な宝」と称賛し、BIOのCEOであるJohn Crowley氏は「組織の強さと安定性が必要」と述べ、「この絶え間ない混乱は、バイオテクノロジーにおけるアメリカのリーダーシップを損ない、前例のない規制の不安定性と予測不能性を生み出している」と警告しました。National Center for Health ResearchのDiana Zuckerman氏も、Pazdur氏の退任を「FDAと全国の患者にとって大きな損失」と表現しています。
FDA内部の状況
今年、FDAの薬物評価研究センター(CDER)の責任者が4人交代したほか、ワクチンや薬物政策に関する意見の相違に関連する他の退職者も出ています。職員からは、士気の低下、転属要求の拒否、科学的意見が覆される事例が報告されており、機関全体の安定性が問われています。
元記事:Fourth FDA Drug Chief This Year Steps Down, Raising Stability Concerns