AstraZenecaのImfinzi、限局期小細胞肺がん(LS-SCLC)で初のNHS推奨薬に
AstraZenecaの免疫療法薬Imfinzi(デュルバルマブ)が、特に治療が困難な疾患である限局期小細胞肺がん(LS-SCLC)のルーチンNHS使用を目的とした初の薬物療法として推奨されました。
承認の背景と対象患者
Imfinziは、プラチナ製剤ベースの化学放射線療法(CRT)後に病勢進行が見られなかったLS-SCLCの治療薬として承認されました。これにより、イングランドでは本日より約530人の患者に新たな治療選択肢が提供されます。
LS-SCLCの現状と課題
小細胞肺がんは全肺がんの約15%を占め、LS-SCLCは診断時に腫瘍が片肺または胸部の片側に限局しているケースで、SCLC診断の約30%を占めます。
- 初回CRTは高い奏効率を示すものの、再発が頻繁で、診断から5年生存する患者は約4分の1に過ぎません。
- これまで、CRT後に病勢進行がないLS-SCLCに対する標準治療はなく、積極的経過観察のみでした。
ADRIATIC試験による効果の証明
保健技術評価機関(NICE)による今回の承認は、昨年のADRIATIC試験の良好な結果に基づいています。
- Imfinziは患者の全生存期間(OS)中央値をプラセボの33.4ヶ月から55.9ヶ月に延長し、27%の改善を示しました。
- 病勢進行または死亡のリスクを24%低減し、無増悪生存期間(PFS)中央値は対照群の9.2ヶ月に対し16.6ヶ月でした。
- 治療後3年時点で57%の患者が生存していました。
医療界からのコメントと今後の展望
Roy Castle肺がん財団の最高経営責任者Paula Chadwick氏は、「この決定は、20年以上にわたり進展が見られなかった限局期小細胞肺がんの患者にとって、大きな前進となる」とコメントし、患者がより多くの貴重な時間を家族と過ごせるようになると述べました。
Imfinziは、他の癌種に加えて、進展期SCLCの一次治療としても承認されており、NICEにより今年1月にその適応でも支持されました。
現在、国立がん研究所(NCI)が主催するNRG-LU005試験では、RocheのPD-L1阻害剤Tecentriq(アテゾリズマブ)も限局期SCLCの治療薬として評価されており、2026年に結果が発表される予定です。
元記事:Imfinzi becomes first NHS drug for aggressive lung cancer